手羽先の醤油焼き

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
64
回 「手羽先の醤油焼き」

手羽先の醤油焼きと「二兎 純米 山田錦六十五」

朝夕の涼しさに、うろこ雲に、秋を感じる今日この頃ですね。お酒も常温(冷や)でいただくのにぴったりの季節がやってきました。
今回ご紹介するのは、愛知県・丸石醸造さんの「二兎 純米 山田錦六十五」です。丸石醸造さんは、1690年創業の由緒あるお蔵で、所在地の岡崎市は「八丁味噌」の産地として、また徳川家康をはじめとする三河武士のふるさととしても有名です。
さて、かわいい2羽の兎がトレードマークのこの二兎ブランド、〝二兎追うものしか二兎を得ず″のコンセプトから来ています。HPによりますと、「味」と「香」、「酸」と「旨」、「重」と「軽」、「甘」と「辛」。二律背反する二つのコトガラが最高のバランス・味わいになるように試行錯誤を繰り返し、丸石の酒造りに合う米「雄町」と「山田錦」の二つを選んだとのこと。キレイでいて旨味と甘みを豊かに感じ、そして余韻の軽さを求めているそうです。
確かにしっかりとした味わいのなかにキレがあって、後味は軽快。香りも穏やかで食中にはぴったりです。最近メキメキと飲食店で見かけるようになったのもうなずけます。

手羽先の醤油焼き

合わせる肴は、「手羽先の醤油焼き」にしました。愛知発祥の居酒屋さんで、スパイシーな手羽先の唐揚げを出している人気店がありますが、揚げ物ですとちょっとハードルが上がるかなと”焼き”にしました。鶏の皮から脂が出て、少量の油でもかりっと美味しく焼けます。
夏の減退をここで取り戻すべく、もりもりとかぶりつきつつ、キリっとした二兎を召し上がってください。


<材料>2人分
鶏手羽先 10本
漬け地 (醤油40CC、酒・味りん各大さじ1、おろし生姜小さじ1)
サラダ油 小さじ1
煎り胡麻 適宜
 
<作り方>
1.手羽先はさっと洗って、裏側に骨に沿って切り込みを入れ、漬け地に20分は漬けておく。
2.フライパンに薄くサラダ油を敷き、1をしっかりふいて皮目から入れ、蓋をして5分焼き、反対側も同様に焼く。
3.好みで煎り胡麻を振って召し上がってください。今回は獅子唐を添えました。

<ワンポイントアドバイス>
1.漬け地に漬けるときは、ポリエチレンの袋に入れると裏返したりしなくて便利です。
2.ピリ辛が好きな方は、漬け地に豆板醤を小さじ1/2加えるか、焼いてから七味や黒胡椒を振ってください。
3.鶏は水分が多く、最も火の通りにくい肉の一つです。火加減は中火にして蓋を閉めて蒸し焼きにしてしっかり火を通してください。
4.もし余ったら、翌日ほぐしてサラダや玉子焼きなどに入れても美味です。
5.残った骨や皮からは良い出汁が出ます。10本分の手羽先ガラに4カップ(800cc)ほど水を加えて、ネギや生姜、ニンニクなど好みの香辛野菜を入れ、沸騰後10分程度煮出してからスープや味噌汁などに使ってください。

洋風なめろう

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
63
回 「洋風なめろう」

洋風なめろうと「限定ひやおろし 純米岩の井」

急に秋らしくなってきましたね。日本も突然の豪雨が多くなってきて亜熱帯化してきているのは否めませんが、このところのさわやかな風に仲秋の到来を感じます。
さて、お酒はいよいよ”ひやおろし”シーズンです。今回ご紹介するのは千葉県岩瀬酒造さんの「限定ひやおろし 純米岩の井」。山廃ならではの長い酸味の余韻が、濃醇系が大好きな方にはたまらない味わいです。
アメリカの有名ワイン評論家、ロバート・パーカー氏のパーカーポイントで、山廃の純米大吟醸が95点という高得点をとった蔵としても注目されています。お蔵は御宿にあり、海も近いことから海の幸にもマッチするよう「香り高さより、旨味と後味がしっかりしたお酒」を重視されていいるのだそう。パーカー氏の評価でも「快活。個性が強く、並外れた素晴らしい日本酒」と絶賛されています。まずは常温でひやおろしのバランス感ある醍醐味を味わっていただいてから、ぬる燗などで膨らみを楽しまれてはいかがでしょうか。もちろん冷たくしても、きりっとしまったシャープな味わいが美味しく頂けます。

洋風なめろう

合わせる料理は、千葉県の郷土料理…というか漁師料理で、すっかり全国区になった「なめろう」です。この面白い料理名はなめるほど美味しいのでその名がついたと云われていますが、今回は山廃のボディ有る酸味に合わせてオリープオイルとバルサミコを使って洋風に仕上げました。調味料は刻んだオリーブだけで大丈夫です。


<材料>2人分
秋刀魚(生食用) 2尾
オリーブオイル 小さじ2
バルサミコ 小さじ1
オリーブの塩漬(種なし) 7~8粒
万能ネギ 3本
玉ねぎ 1/4個
大葉 各1枚
 
<作り方>
1.秋刀魚は三枚に下ろして、腹骨を引き、軽くたたいておく。
2.万能ネギは小口切り、玉ねぎとオリーブの塩漬けは荒みじんに切っておく。万能ネギの小口切りは少し盛り付けように残しておく。
3.ボールにバルサミコとオリーブオイルを入れてよく混ぜた所へ、1と2を加え、さくっと混ぜ合わせ、大葉を敷いた皿に盛り付ける。好みでスダチやレモンなどの柑橘系のスライスを置き、上から万能ネギを散らす。

<ワンポイントアドバイス>
1.秋刀魚以外に、鰺や鰯などでも美味しく作れます。
2.夏場なら、ピーマンやトマトなどを加えてもまた風味が変わって楽しいです。
3.残ったらフライパンで焼けば、「さんが焼き」になります。
4.今回はセルクルで丸く抜きましたが、カレー用スプーン2本で、卵形に成形してもきれいです。
5.ウズラ卵の黄身だけをセンターに落とせば、ユッケ風にもなります。
6.バルサミコがなければ、レモン汁などで代用してください。

和風セビーチェ

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61回 「和風セビーチェ」

和風セビーチェと「美丈夫 特別純米酒 夏酒」

梅雨明けも間近く、いよいよ夏本番ですね。かつては木陰に逃げ込めば暑さもしのげましたが、アスファルトの照り返しと、ビルからは空調機の熱風という環境では夏酒に頼るしかないようです。今月はこれぞ夏酒!な爽快なお酒、高知県・濱川商店様の「美丈夫 特別純米酒 夏酒」をご紹介します。使用米は松山三井(まつやまみい)。もともと飯米として開発されたそうですが、大粒でたんぱく質含有量が少なく酒米としても関西以西でよく使用されています。その松山三井を100%使用し、スキっと軽快な中にも米の旨味を感じるバランス感あるお酒です。

和風セビーチェ

合わせる料理は「和風セビーチェ」です。セビーチェとは、ペルーを代表する料理で主に南米で食べられていますが、魚介類、トマトや紫玉ねぎといった材料をライム果汁でマリネしたまさに夏向きなさっぱり、すっきりな料理です。今回は茗荷や大葉を使って和風に仕上げました。ジメジメな季節にたっぷり召し上がってください。


<材料>2人分
ゆで海老 4~5本
蛸 50g
プチトマト 4個
大葉 3~4枚
茗荷 1個
紫玉ねぎ 1/4個
ライム果汁 1/2~1個分
塩 少々
 
<作り方>
1.ゆで海老は殻をむき、蛸はぶつ切りにしておく。
2.プチトマトは1/2に、大葉は色紙に切り、茗荷は小口切り、紫玉ねぎは荒みじんに切って、ボールに2とともにまぜ、ライム果汁をぎゅーっと好みの分量絞り、塩少々で味付けして食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.酸っぱいものが苦手な方はオリーブオイルを混ぜるとマイルドになります。
2.ほかに合う材料として、魚介類なら、帆立、浅蜊など。野菜類ならパプリカ、アボカドなど。
3.残ったらそのまま冷蔵庫で保管し、翌日ゆでたジャガイモと混ぜたりしてサラダにしても美味しく頂けます。

生ハムとクリームチーズ、貝割れ大根和え

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
58回 「生ハムとクリームチーズ、貝割れ大根和え」

生ハムとクリームチーズ、貝割れ大根和えと「雪の茅舎 秘伝山廃 純米吟醸」

今年はなかなか温かくならず、お花見の幹事様も大変だったかと思いますが、気が付けばもう葉桜となって、あちこちに若葉が茂り、薫風の気配すら感じますね。

年度初めということもあり、いろいろと飲む機会も多いかと思いますが、日本酒ビギナーにもベテランの飲ん兵衛さんにもきっと喜んでいただける秋田県・齋彌酒造店様の「雪の茅舎 秘伝山廃 純米吟醸」を今月はご紹介したいと思います。山廃というとヘビーな味わいを思い浮かべる方も多いかと思いますが、このお酒は、ほのかな吟醸香ときりっと締まった味わいで非常にバランスがよく、「ちょっと山廃は・・・」と敬遠している方にこそ試していただきたいお酒です。この蔵の高橋杜氏については「美酒の設計」という本にもなっており、独特の理念に基づいた酒造りが詳しく書かれているので、ぜひご一読をお勧めします。

合わせるお料理は、”和えるだけ”の究極簡単レシピで、調味もなし、調理時間は3分でOKな「生ハムとクリームチーズ、貝割れ大根和え」です。生ハムの塩分と、クリームチーズのミルキーさ、貝割れ大根のぴりっとくる刺激がバランス良く、山廃の持つヨーグルト様の香りがチーズと同調します。栄養的にもバランス良く、とてもよいおつまみかと思いますので、是非お試しください。


<材料>2人分
生ハム 30g
クリームチーズ 20g
貝割れ大根 1/2パック
 
<作り方>
1.貝割れ大根は洗い、生ハム、クリームチーズとともに食べやすい大きさに切っておく。
2.1をざっくりと和える。
 
<ワンポイントアドバイス>
1.貝割れ大根のほかにもクレソン、パクチー、万能ネギなどでも美味しくできます。苦みがある野菜だと特にマッチします。
2.お好みでレモン汁を搾ったり、旬のワカメなどを加えてもいいですね。
3.チーズはフレッシュタイプがマッチしますが、お手元になければ粉チーズでもOKです。
4.生ハムは切り落としなどで十分です。

帆立と山菜のカルパッチョ

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57回 「帆立と山菜のカルパッチョ」

帆立と山菜のカルパッチョと「北雪 純米吟醸 越淡麗 春限定ラベル」

まだ肌寒い日はあるものの、すっかり春らしくなって参りましたね。市場には筍やふきを始め、うど 、たらの芽、こしあぶら、ふきのとう、わらび、と芽吹いたばかりの山菜が並び、ああ春がやって来た!とうれしくなります。

お酒も桜や桃色のラベルを冠したものが増えてきました。今年の桜の開花はほぼ平年並らしいですが、いよいよお花見シーズン到来ですね。
今回ご紹介するのは、お花見にぴったりな佐渡の北雪酒造様の「北雪 純米吟醸 越淡麗 春限定ラベル」です。味わいはスキっとしていますが、米の甘やかさもあり、香りも穏やかな吟醸香が優しく、なによりなめらかな口当たりは日本酒ビギナーにも喜んで頂けるかと思います。使用米の越淡麗は山田錦と五百万石を掛け合わせて作った新潟県のオリジナル酒造好適米で、両方のいいところどりをしている優れた酒米です。
北雪といえば、世界的レストランNOBUに採用されたことでも有名ですが、その後も遠心分離機を導入するなど技術向上にも勤しまれています。またデパートでの試飲販売が多いのも特徴ですね。やはりフェイストゥフェイスでエンドユーザーとのコミュニケーションをはかり、確実にファンを増やしているのだなぁと思います。

さて、春と言えば貝や山菜がいいですね。合わせるお料理は「帆立と山菜のカルパッチョ」です。山菜に含まれる苦みは植物性アルカロイドによるもので、体から老廃物を出す効能が認めれています。苦みによって体が目覚めるといった感じでしょうか。
アクの少ないうどやうるい、三つ葉などでしたら下ゆでがいりませんので、切るだけです。味のポイントはレモンです。この香味がよりフレッシュ感を出してくれます。切って混ぜるだけですので、吟醸酒のおつまみの定番にしてください。なお、皮も使用しますので、必ず防腐剤のついていない、国産のできれば無農薬のレモンを使用してください。


<材料>2人分
帆立(生食用) 3個
うるい 1本
三つ葉 3~4本
国産レモン 1/4個
オリーブオイル 大さじ2
塩・胡椒 少々
 
<作り方>
1.帆立は塩水で洗い、1個を3枚くらいにスライスする。
2.うるいと三つ葉は洗って3cm位の長さに切る。
3.レモン半量は薄くスライスする。
4.ボールに水気をとった1~3と調味料、半量残っているレモンを絞り混ぜ合わせて盛り付ける。
 
<ワンポイントアドバイス>
1.帆立は必ず塩水(立て塩という塩分量3%程度の濃い塩水)で洗ってください。水だと旨味が逃げて水っぽくなります。
2.レモンの皮の綿部分は苦みがあるので、スライスを食べるのに抵抗がある場合は果汁をしぼってから、皮を少し下ろして入れると良いでしょう。
3.アクの強い山菜を入れる場合は、一度下ゆでをして、冷水にとり、それから食べやすい大きさに切って使用してください。
4.この時期ですと新玉ねぎ、春キャベツやアスパラなどでも美味しく作れます。

ヤンソンさんの誘惑

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56回 「ヤンソンさんの誘惑」

ヤンソンさんの誘惑と「龍勢 雄町 キモト造り純米酒」

沈丁花や梅のよい香りに、じんわりと春の訪れを感じる今日この頃。酒造りでは大吟醸などの仕込や上槽に追われて一番忙しい季節ですね。今、インフルエンザが猛威を振るっていますが、体温を1度あげるだけでずいぶんと抵抗力がつくのだそうです。体を温めるのにうってつけなお燗酒で乗り切りましょう。春はすぐそこまで来ています。さて、今月のお酒はマニア垂涎の「龍勢 雄町 キモト造り純米酒」です。龍勢といえば、純米酒ファン、お燗酒ファンなら知らない人はいない銘柄。裏切らないボリュームある味わい、生もとならではの長い余韻、そして酸味がたまらないお酒です。ビギナーには少し苦手な方もいるかもしれませんが、料理と合わせていただくと、確実にお代わり続出なお酒です。

人肌くらいでぐっと甘味がましてふくよかさがでてきます。ファンの方は、いったん飛び切りにあげてから燗冷ましを楽しむようですが、そんな飲み方ができるのも、しっかりとした造りがあってこそですね。

合わせる料理は「ヤンソンさんの誘惑」です。なにやら意味深な料理名ですが、この名前の由来には諸説ありまして、菜食主義者の宗教家ヤンソンさんが、あまりにおいしそうなこの料理をつい食べてしまったことからというのが、なんだか一番ぴったりないわれのような気がいたします。北欧ではポピュラーな料理で、すごく簡単です。材料はいたってシンプル。ジャガイモと玉ねぎとアンチョビです。日本のレシピはジャガイモを千切りにするものが多いようですが、現地スウエーデンで食べたそれは、ただのスライスだったので、今回もそれに習います。味付けもいらないし、大人数の飲み会などにもぴったりです。何より、クリームと龍勢の合うことと言ったら!ありません。酒かすを少し加えてもまた、味わい深くなります。


<材料>2人分
ジャガイモ2個(200g)
玉ねぎ1/2個
アンチョビ5枚
生クリーム100cc
バター大さじ1
パン粉大さじ2
胡椒少々
 
<作り方>
1.ジャガイモはと玉ねぎは、洗って皮をむき、薄くスライスする。
2.耐熱の容器にバターをぬり、ジャガイモ、玉ねぎ、ちぎったアンチョビと順番に重ねる。
3.生クリームを2にかけ、胡椒とパン粉を振って、200度のオーブンで15分程度焼きます。
 
<ワンポイントアドバイス>
1.オーブンがない方は、フライパンにバターを熱し、ジャガイモと玉ねぎを中火で炒めてから、耐熱容器に入れてオーブントースターで焼くとよいでしょう。時間は少し短めの10分程で大丈夫です。
2.パン粉は焦げやすいです。5分程度焼いたら、下火だけにするか、上にアルミ箔などをかけてください。
3.アンチョビがなければ、オイルサーディンでも大丈夫です。1/2缶くらい使用してください。
4.パン粉だけでなく、シュレッドチーズなどをかけてもいいですね。ニンニクなどもお好みでどうぞ。
5.酒かすを入れる場合は、生クリームに大さじ1程度溶かしてください。
6.少し軽い風味にしたいときは、生クリームの代わりに牛乳を使ってください。牛乳を使うときは、フライパンでジャガイモと玉ねぎを炒めるときに加えて、少し煮詰めてから使うといいですよ。

スモークサーモンと白菜の油酢和え

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
55回 「スモークサーモンと白菜の油酢和え」

今年も気が付けば大寒もすぎ、最も寒さが厳しい時期となりました。でもこの寒さの
おかげで魚にも脂がのり、冬野菜も甘くなるんですよね。
さて、今月は「玉乃光28pf」をご紹介します。純米吟醸一升千円代(税抜き)の、行
事続きのお正月で散財してしまったお財布にも優しいお酒です。穏やかな米の香りも
心地よく、味わいもソフトな口当たりで、どんな料理にもうまく寄り添います。

玉乃光28pf

さて、このお酒に合わせるお料理は、今最も旬な白菜です。鍋に入れたり漬物で食べ
ることが多いかと思いますが、スモークサーモンとドレッシングで合わせたサラダ風
な和え物です。サーモンのイノシン酸と、白菜のグルタミン酸が旨みの相乗効果を作
り出します。お料理とお酒のパワーバランスがベストマッチです。一晩寝かせると
しっとりとしてまた美味しいですよ。


<材料>2人分
スモークサーモン 50g
白菜 2枚
油酢:塩 小さじ1/2、柑橘系果汁 大さじ1、砂糖 少々、太白胡麻油 大さじ2、
一味唐辛子適宜
 
<作り方>
1.白菜は3cmの長さ、1cmの幅に切って軽く塩をして(分量外)10分程度おいておく。
2.スモークサーモンは食べやすい大きさに切っておく。
3.油酢の材料をボールに入れ、乳化するまでしっかりと混ぜ、そこに軽く絞った白菜
とスモークサーモンを加え和える。好みで塩昆布や一味唐辛子を振って食べる。
 
<ワンポイントアドバイス>
1.柚子やスダチ、レモンなどの柑橘系果汁を使うと美味しいですが、なければ普通の
お酢で大丈夫です。
2.油も太白がなければサラダ油で代用してください。
3.スモークサーモンのほかに、オイルサーディンやツナ缶でもできます。

 

和風ビーフシチュー

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
54回 「和風ビーフシチュー」

龍力純米 熟成古酒1999

いよいよ今年も残すところあとわずかと成って参りました。ぐっと寒さも本格的になって来ましたね。今年は秋が短くていきなり冬になったかと思えば、春めいた天気もあったりで、かなり体調を崩されている方を見かけます。宴会も多い季節で正月休み前のハードな仕事の合間に忘年会が目白押しの方も多いかと存じます。どうぞお燗酒で体をいたわってあげてくださいね。
さて、今月はじわじわとファンを増やしつつある熟成酒をご紹介します。兵庫県姫路市のお蔵、本田商店様の「龍力純米 熟成古酒1999」です。17年古酒とは思えないきれいな琥珀色のお酒ですが、キャップをあけると本領発揮。黒糖やシナモンなどのスパイシーな香りが複雑に混じってしてまいります。アルコール度数も16度とやや高めなので、一口含むとパンチのある風味がぐっと立ってきて、雄町米ならではの旨味もあり、熟成酒好きには堪えられないのではないでしょうか。当然、ユニークな風味が様々な温度毎に楽しめます。一番香り味わいともにでるのが43~45度くらいの間でしたが、さらに数度上げますときりりと締まってまいりますし、飛び切り燗まで上げても面白いと思います。”通好み”のお酒ですので、あなた好みの適温をどうぞ見つけてください。なお、本田商店の本田社長は、長期熟成酒研究会の会長もされており、熟成酒に対して一方ならぬ思いがあり、その魅力をもっともっと伝えたいと日夜頑奮闘しておられます。さて、この熟成酒には合わせたのはビーフシチュー。コクのある熟成期間の長い八丁味噌仕立てのシチューです。季節の野菜をたっぷりいれてお作りください。時間はかかりますが、レシピは簡単です。


<材料>2人分
シチュー用牛肉 150g
玉ネギ 1/2個
人参 30g
蕪 1個
椎茸 2個
水 2C
八丁味噌 大さじ1.5
ドミグラスソース 大さじ3
塩・胡椒 少々
小麦粉 少々
 
<作り方>
1.肉に塩・胡椒し、小麦粉を振って、深めのフライパンに油少々を敷き、肉の表面に焼き色をつける。
2.1に水を注ぎ、沸騰するまでは強火にし、アクを引いてから弱火にして蓋をしめて1時間コトコト煮ていく。
3.玉ネギと蕪はくし切りに、人参は一口大、椎茸は軸をとっておく。
4.牛肉に竹串をさしてすっと通ったら、3を加えてさらに15分程度煮て、野菜が柔らかくなったら、ドミグラスソースと八丁味噌を加えさらに数分煮る。
 
<ワンポイントアドバイス>
1.好みで砂糖少々加えて味を調整してください。酒粕大さじ1程度いれてもさらにとろみとこくがでます。
2.どうしても早く召し上がりたい時は、コマ肉を買ってきて同様にしていただくと最初の煮込み時間が1/4ほど短縮できます。
3.ドミグラスソースがない場合は、ケチャップととんかつソースを2:1でいれてください。

過去のレシピはこちらから

一文字ぐるぐる

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
53回 「一文字ぐるぐる」

純米酒 雲雀(ひばり)

まだ本格的寒さとまではいかなくても、立冬をすぎ、秋も終盤ですね。日が暮れるのがめっきり早くなりました。
今月は熊本・通潤酒造様の「純米酒 雲雀(ひばり)」をご紹介したいと思います。雲雀は熊本県の県鳥でもありますが、雲の雀とはなんと風流なあて字でしょうか。
お米はお蔵の地元、山都町産米を100%使用しています。精米率は60%、アルコール度数15度で、やや辛口のまさに飲み飽きしない食中酒です。燗ならぬるめでふわっとふくらんできたところを飲むのがベストかと思います。秋の夜長を雲雀のお燗酒でゆっくり楽しんでください。お値段もリーズナブルで懐にも優しいお酒です。

合わせる料理は「一文字ぐるぐる」にしました。ユニークな料理名ですが、熊本の郷土料理で、簡単にいうとぬたです。万能ネギをさっとゆでてぐるぐると巻いたものに酢味噌をかけて食べます。酢味噌のぽったりした味わいがまたお燗酒にぴったりですよ。ちょうど今頃からがネギ類が旬を迎えます。どうぞお試しください。ぐるぐると巻く作業は工作のようで楽しいです。


<材料>2人分
万能ねぎ 10本
白みそ 50g
砂糖 小さじ1
酒 大さじ1
酢 大さじ1
 
<作り方>
1.万能ネギは、熱湯に根に近い白い部分から入れてさっとゆで、ざるにとって冷めるまで扇ぐ。

2.練り味噌をつくる。白味噌に砂糖、酒を加え、よく混ぜてから火にかけ砂糖が溶けたら火を消してすぐに酢を加え、よく混ぜ、酢味噌にする。
3.1を根のほうから5cmくらいの直径の輪を作って残りの部分をぐるぐると巻いていく。
4.器にもって、2をかけて食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.ネギは青々しさを出すため、ゆでたらすぐに扇ぎます。水につけて色止めする方法もありますが、水っぽくなってしまうので、扇いだ方がいいでしょう。
2.練り味噌は数ヶ月保存がきくので一度にたくさん作っておき冷蔵庫で保存しておきましょう。酢を加えて酢味噌にしたり、焼いて田楽味噌にしたり、ドレッシングに少し加えたりといろいろ便利です。
3.ネギを巻くときはしっかりと巻きます。ゆるいとほどけてきてしまいます。

即席焼き南蛮漬

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
52回 「即席焼き南蛮漬」

いなば鶴 純米酒 生もと 強力

やっと涼しくなってまいりましたね。空気が乾燥して心地よい季節になってきました。皆様、すでにひやおろしは召し上がって頂けたかと思いますが、今月はかなりパンチのあるお酒をご紹介しましょう。鳥取県中川酒造さんの「いなば鶴 純米酒 生もと 強力」です。その名のとおり、パワフルな味わいのお酒です。強力とはお米の名前で、鳥取県のみで栽培している酒造好適米です。一時は栽培の難しさなどから姿を消しましたが平成に入り復活をとげ、現在ではその米に魅せられた蔵が増えてきました。中川酒造さんはその復活に尽力したお蔵で、「地元にしかない米と水で醸すことこそ、地酒ではないか」と、非常に地域性ににこだわった酒造りをしています。このお酒は、75%精米で米の旨味をしっかり残し、生もとつくりなので酸も蓄えていて、アルコール度数15度とは思えないボディ感です。温度をあげるほどにシャープになっていき、きりっと締まってまいります。肉の脂がたっぷりの酢豚や、モツ料理などにも向く、たくましいお酒です。

いなば鶴のボディにはやはり油や酢がきいたがっつりした味わいの料理があうので、手軽なソテー用豚肉を使った南蛮漬にしました。南蛮漬は好きなんだけど、時間がかかるからとか、キッチンが油で汚れるからいやとか、上手く揚げられないなどというお話をよく聞きます。ならば揚げなければいいのではと思いついたのが、この焼き南蛮漬。茄子のほかにも銀杏や栗といった秋の味覚を入れても美味しいですよ。これも前回同様、比率で覚えましょう。出汁5:酢2:みりん1:淡口1です。残ったら冷蔵庫に入れて翌日のおかずに。しっかり味がしみてまた美味しいです。


<材料>2人分
ソテー用豚肉 200g
たまねぎ 1/2個
ピーマン 1個
茄子 1本
唐辛子 1本
片栗粉 適宜
サラダ油 適宜
漬け地:出汁100cc、酢40cc、みりん20cc、淡口20cc
 
<作り方>
1.玉葱はスライスしておく。
2.ピーマンは乱切りしておく。
3.茄子は皮目に細かい切り込みを入れてから乱切りにしておく。
4.ソテー用の豚肉は4等分にし、片栗粉を薄くつけておく。
5.フライパンに油をしき、肉、ピーマン、茄子をそれぞれ焼く。
6.鍋に漬け地の材料を入れて沸騰させ、熱いうちに小口切りした唐辛子、玉葱、焼き上がった肉、ピーマン、茄子を入れて20分程度つけ込んでから食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.唐辛子がなければ、一味を振ってもいいです。
2.茄子は必ず皮目から、油を足して焼いてください。色鮮やかに仕上がります。