MOSEL−SAAL−RUWER



なんて素敵に笑うんだろう。お目にかかった

ときの印象です。笑顔と共に差し出された手

は厚くてゴツゴツしていました。葡萄づくり

からワイン造りまで一人で作業している、節

くれだったその手は、彼のワイン造りへの情

熱を雄弁に語っていました。ワゴンに乗せて

もらい、畑まで行くと、そこは、畑というより

山の斜面のようでした。モーゼルで1,2を争

う急斜面に、隙間なく葡萄が植えられて、農作

業の厳しさは一目瞭然です。
エーレンさんは何度も背筋や腰を傷められ、手術をされたこともあるそうです。

それでもこの場所でワインを造り続けるのは、この土地を愛し、仕事を誇りとし

ているからなのでしょう。現代の日本人が忘れてしまった大事なことをとても大

切にしているドイツのワイン生産者の人たちには感動してしまいます。

昔は区画整理もされておらず「下から200mも葡萄を摘みながら一直線に登ってき

たんだよ」笑いながら話すエーレンさんに唖然です。私は今までドイツワインを

舐めてました。ごめんなさい。そして日本の多くの人にこの感動を伝えたい気持

ちでいっぱいになりました。
 

LIFE BEYOND LIEBFRAUMILCH by S.Pigott より
エルデナー トレプフェンの畑においては、ステファン・エーレンの右に出 るものはいないでしょう。ワインと結婚した彼は、収穫時期には年老いた母 親の手を借りながら殆ど一人で仕事をこなしています。生産量が少ないため、 樽ごとのワインの世話が可能です。ワインだけにかかりきっているので、宣 伝をするとかいったことにまるで無関心ですが、彼のエルデナー トレブフ ェンは、ワインのプロなら知っておくべきワインでありましょう。

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