いよいよ秋本番。1年のうちで最も過ごしやすい季節、澄み切った秋晴れの空はまさに清秋ですね。きのこや栗、柿、サンマ、いくら、鮭、戻りカツオなど、食材も一気に秋一色ですね。気温が25度以上になるとアイスクリームが売れ始めるというのはよく知られていることですが、秋冬料理の代名詞でもあるおでんは、18度以下になると良く売れるようになるそうです。お酒も空気が乾燥して過ごしやすくなってくると、少し旨味が乗ったものをじっくりとお燗で飲みたくなってきますよね。
 さて今回ご紹介するのは、そんな秋の嗜好にぴったりの中川酒造「いなば鶴 特別純米 ろくまる強力」です。商品名の”ろくまる”とは精米歩合60%の意味です。強力とは酒米の名前で、大正時代に鳥取で在来種から選抜され、県の推奨品種としてよく使われていたのですが、長かんのため、育成に手間がかかることなどから、戦後途絶えていたのでした。それが平成に入り見事復活、特に中川酒造さんでは「強力(米と酒)をつくる会」を発足し、米つくりから一般の方に参加してもらって、より鳥取の酒文化を理解してもらう活動もを行っています。この強力、関係者にお話を伺うと、まさにお燗にぴったりの品種だそうです。確かに42~45度くらいでじわじわ味わいにボリュームがでてきます。かなり常温とはイメージが違ってきますので、その瞬間をどうぞ見つけて楽しんでくださいね。


おうち酒簡単レシピ 第40回

 
■牛肉の柳川風  
 柳川といえばドジョウが思い浮かびますが、牛肉も美味しいですよ。ゴボウの土の香りと相性が抜群です。卵でとじるとマイルドになりますし、冷めにくいというメリットもあるんです。
2015/10/15  

■材料<2人分> ■作り方
牛肉 100g
ごぼう 70g
2個
万能ねぎ 1本
出汁 1cup
みりん 大さじ1
醤油 大さじ1
砂糖 大さじ1

1

牛肉は食べやすい大きさに切っておく。

2

ゴボウは笹がいて水に放っておく。

3

ねぎは小口に切っておく。

4 鍋に出汁を入れ調味し、1を入れ、数分煮てから2を加える。
5 牛肉の色が変わって来たら、割りほぐした卵を入れ、1分程度で火を止め、ネギをかける。
   
■ワンポイントアドバイス

1.冷凍してあるお肉などでも美味しく作れます。お肉がない時はナスの薄切りで作ってもなかなかいけますよ。
2.卵を入れるタイミングは具をある程度食べてからでも大丈夫です。
3.薬味はネギや三つ葉などがなければ、七味とうがらしや山椒の粉でも代用できます。


■入江亮子氏プロフィール
佛教大学仏教学科卒。
日本料理の五味五色五法を駆使した懐石を教えるほか、茶事の出張料理も行っている。 また、利酒師・日本酒学講師・酒匠として、日本酒と料理のマリアージュも数多く提案している。
●入江亮子さんの「懐石料理で大人の女子会」の様子はこちらから


 

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