まだ本格的寒さとまではいかなくても、立冬をすぎ、秋も終盤ですね。日が暮れるのがめっきり早くなりました。
今月は熊本・通潤酒造様の「純米酒 雲雀(ひばり)」をご紹介したいと思います。雲雀は熊本県の県鳥でもありますが、雲の雀とはなんと風流なあて字でしょうか。
お米はお蔵の地元、山都町産米を100%使用しています。精米率は60%、アルコール度数15度で、やや辛口のまさに飲み飽きしない食中酒です。燗ならぬるめでふわっとふくらんできたところを飲むのがベストかと思います。秋の夜長を雲雀のお燗酒でゆっくり楽しんでください。お値段もリーズナブルで懐にも優しいお酒です。

おうち酒簡単レシピ 第53回

 
■一文字ぐるぐる  
 合わせる料理は「一文字ぐるぐる」にしました。ユニークな料理名ですが、熊本の郷土料理で、簡単にいうとぬたです。万能ネギをさっとゆでてぐるぐると巻いたものに酢味噌をかけて食べます。酢味噌のぽったりした味わいがまたお燗酒にぴったりですよ。ちょうど今頃からがネギ類が旬を迎えます。どうぞお試しください。ぐるぐると巻く作業は工作のようで楽しいです。
2016/10/23  

■材料<2人分> ■作り方
万能ねぎ 10本
白みそ 50g
砂糖 小さじ1
大さじ1
大さじ1

1 万能ネギは、熱湯に根に近い白い部分から入れてさっとゆで、ざるにとって冷めるまで扇ぐ。

2 練り味噌をつくる。白味噌に砂糖、酒を加え、よく混ぜてから火にかけ砂糖が溶けたら火を消してすぐに酢を加え、よく混ぜ、酢味噌にする。
3 1を根のほうから5cmくらいの直径の輪を作って残りの部分をぐるぐると巻いていく。
4 器にもって、2をかけて食べる。
   
■ワンポイントアドバイス

1.ネギは青々しさを出すため、ゆでたらすぐに扇ぎます。水につけて色止めする方法もありますが、水っぽくなってしまうので、扇いだ方がいいでしょう。
2.練り味噌は数ヶ月保存がきくので一度にたくさん作っておき冷蔵庫で保存しておきましょう。酢を加えて酢味噌にしたり、焼いて田楽味噌にしたり、ドレッシングに少し加えたりといろいろ便利です。
3.ネギを巻くときはしっかりと巻きます。ゆるいとほどけてきてしまいます。


■入江亮子氏プロフィール
佛教大学仏教学科卒。
日本料理の五味五色五法を駆使した懐石を教えるほか、茶事の出張料理も行っている。 また、利酒師・日本酒学講師・酒匠として、日本酒と料理のマリアージュも数多く提案している。
●入江亮子さんの「懐石料理で大人の女子会」の様子はこちらから


レシピバックナンバーはこちら
第1回 塩麹の夏野菜和え
第2回 冷や汁
第3回 オイルサーディンのあったかポテサラ
第4回 今出川豆腐
第5回 秋の三果山葵和え
第6回 はちはい豆腐
第7回 かわり五万米
第8回 下仁田葱の風呂吹き
第9回 ふきのとうの酒粕チーズ和え
第10回 嶺岡豆腐
第11回 初鰹の共和え
第12回 鰯のフリット
第13回 夏野菜寄せ
第14回 賀茂なすの田楽
第15回 サンマのマリネ
第16回 秋鮭の薬味味噌焼き
第17回 カンパチの漬け
第18回 牛肉の当座煮
第19回 鶏松風
第20回 美酒鍋
第21回 鴨葱黒酢焼き
第22回 田楽
第23回 赤茄子の卵とじ
第24回 こづゆ
第25回 鮎の緑酢和え
第26回 枝豆の東煮
第27回 鯛のはじき葡萄和え
第28回 鶏だんごとキノコの煮浸し
第29回 鶏もも肉の塩麹焼き
第30回 煮なます
第31回 ぶりの照り焼き
第32回 豚のハリハリ鍋
第33回 豚の角煮
第34回 新じゃがの木の芽和え
第35回 鰹の和風タルタル
第36回 夏野菜の水貝風
第37回 白妙(しろたえ)揚げ
第38回 鰻の緑酢
第39回 笹身の塩から揚げ
第40回 牛肉の柳川風
第41回 鯵の飴煮
第42回 ローストビーフ
第43回 鯛の塩昆布和え
第44回 里芋サラダ
第45回 山菜の天ぷら
第46回 浦里
第47回 ポークリエット
第48回 がっこポテサラ
第49回 ミルフィーユ味噌カツ
第50回 すり割り汁
第51回 しめじと黄菊、春菊のひたし
第52回 即席焼南蛮漬