寒さのためさらに衣を重ねて着るので「衣更着(きさらぎ)」という当て字もあるほど、今月は雪がちらつく寒い日があったり、ポカポカ陽気の日もあったりで、まさに三寒四温の毎日ですね。風邪も流行っていますので、ぜひお燗酒で体をいたわってあげたいもの。今月も新酒をご紹介します。お馴染みの樽平酒造の「一生住吉 あらばしり」です。こちらは1回火入れの生貯蔵酒で、生酒に比べ落ち着きがあり、アルコール度数も15度と飲みやすい度数で、するするっとのどを心地よく通る良いキレがあります。さすが長らく日本酒ファンのハートを射止めてきたお蔵のお酒だなと思わせるバランスの良さです。山形県産米100%使用で、純米酒ですが、お値段もお手頃。あらばしりらしさを生かしたぬる燗あたりがおすすめです。

おうち酒簡単レシピ 第45回

 
■山菜の天ぷら  
 たらの芽、蕗の薹、行者にんにく、うるいなど山菜がそろい始めました。山菜のほろ苦さは、免疫力アップにもなり、辛い花粉症にも効果があると最近はいわれていますね。
山菜といえばやはり天ぷらが一番おいしく食べられる調理方法かと思います。揚げ物は苦手という方も多いのですが、こういった水分の多い食材を上手に揚げるには、打ち粉を打つことによってカリッと揚がります。揚げ物こそ、ご自宅で揚げたてを召し上がっていただきたいなと思います。
2016/3/05  

■材料<2人分> ■作り方
ふきのとう 2~4個
行者にんにく 2本
たらの芽 2個
片栗粉 適宜
薄力粉 50g
冷水 1/2カップ
サラダ油 適宜
適宜

1

山菜はそれぞれ洗って、キッチンペーパーなどでしっかり水分をとり、蕗の薹は開き、たらの芽ははかまをとって、根元の太いところに十文字に包丁を入れる。

2

1に薄く片栗粉をまぶす(打ち粉)。この一手間で衣が脱げてしまうことがなくなり、かつサクッと揚がります。

3

冷水に薄力粉を入れてさくっと混ぜて衣を作り、2をくぐらせて160~170度で揚げ、好みで塩を振って食べる。

   
■ワンポイントアドバイス

1.材料に打ち粉をしたら、水分でべちゃべちゃにならないように、なるべく早く揚げましょう。
2.今回は卵を使っていませんが、卵を入れる場合は1/2個くらいです。よく水と混ぜたところに粉を入れます。くれぐれもかき混ぜすぎないように。
3.揚げる順番はアクの少ないたらの芽、ふきのとう、行者にんにくの順で揚げましょう。
4.塩以外に、マヨネーズや練り味噌をつけて食べても美味しいです。残ったら食べやすい大きさに切って、ハムなどと一緒にスパゲティの具にしたり、チーズで焼いても美味しいです。二次利用も天つゆなどを使用しないほうが向いています。


■入江亮子氏プロフィール
佛教大学仏教学科卒。
日本料理の五味五色五法を駆使した懐石を教えるほか、茶事の出張料理も行っている。 また、利酒師・日本酒学講師・酒匠として、日本酒と料理のマリアージュも数多く提案している。
●入江亮子さんの「懐石料理で大人の女子会」の様子はこちらから


 

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