ブルーチーズと酒かすの一口タルト

酔いどれんぬの簡単レシピ
第12回「ブルーチーズと酒かすの一口タルト」 

 今月は何を書こうかしらという考えも、週末の予定も全て新型コロナウイルスで吹き飛びました。旅行やイベントどころか、外出もままならない事態になっておりますが、そんな時こそ家では楽しく美味しく呑みたいものですね。今月は鬱々とした気分を猫の可愛いラベルで癒してくれるお酒をご紹介させていただきます。玉乃光酒造さんの「玉乃光 純米吟醸 TAMA」です。
 玉乃光酒造さんは京都伏見に1973年に産まれ、創業340年以上の老舗蔵の一つです。古くは豊臣秀吉が茶会で使用した御香水と同じ桃山丘陵を水源とする伏し水を仕込み水とし、使用米の契約栽培、自社精米、手造り麹など妥協のない造りをされております。また1964年にいち早く純米を復活させた蔵でもあります。

玉乃光 純米吟醸 TAMA

 今回のお酒、TAMAはワイン酵母を使用しており、やや甘口のドイツ産白ワインを思わせる甘酸っぱい味わいです。玉乃光さんの“日々の食事に寄り添うお酒を”と掲げるその理念が、日本だけではなく海外へも向けられていることを感じさせられます。そんな玉乃光酒造さんは、2016年にユダヤ教徒が食してもいいという「コーシャ」認定をほぼ全商品において取得していることもその特徴の一つです。コーシャ認定された食品類は、原材料の情報開示や製造プロセスにおいても、厳しい審査基準があり、「安心」、「安全」な品質ということで、ユダヤ教徒だけでなくベジタリアンや健康志向の強い人々からも支持をされています。
 こちらのTAMAは、冷蔵庫で冷やしワイングラスでいただくのがお勧めです。その味わいはチーズと相性がよく、今回は酒粕も加え、簡単にできる一口タルトを作りました。チーズと酒粕、そしてお酒のトリプル発酵食品パワーで、身体も心もウイルスに負けずにいきましょう!

ブルーチーズと酒かすの一口タルト

<材料>(2~4人分)
タルト台(小) 6個
卵 1個
ブルーチーズ 大匙2杯
酒粕 大匙1杯
塩 少々


<作り方>
1.ブルーチーズをあらかじめ冷蔵庫から出しておき、常温にもどします。オーブンを180度10分に余熱します。
2.ミキサーに卵、チーズ、酒粕を入れてペースト状になるまで混ぜます。塩を少々加えます。鉄板にクッキングシートを敷き、タルト台を並べ、卵液を流し入れます。
3.余熱が終わったオーブンに入れ、10分焼きます。焼き目がつき、中まで火が通っていれば完成です。

<ワンポイントアドバイス>
1.お好みではちみつをかけても美味しいですよ。

2.タッパーなどの保存容器に入れ、冷蔵庫で1週間程度保存可能です。

稲浪理恵さんプロフィール

全国の蔵を駆け巡り年間一石の日本酒を飲む“酔いどれんぬ”こと稲浪理恵さんは、日本酒愛好家や献立検索女子に崇められるパワーブロガー。日本全国を旅し、地元食材を買い込み研鑽を重ねた独自のレシピを、SNSだけでなくリアルな日本酒の会でも提案されています。