夏野菜の揚げ出し

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
73回「夏野菜の揚げ出し」

今年は梅雨が短く、急に真夏ですね。連日の暑さでぐったりの方も多いかと思います。
さて、今月ご紹介するのは群馬のお酒「聖 若水50 純米吟醸 瓶火入れ」です。
聖酒造さんは、伊香保温泉のある渋川市にあり、創業は天保12年、189年の歴史あるお蔵です。水源は、赤城山西南麓に流れる清冽な伏流水を使用しています。
ご紹介する群馬県産の「若水」で造った純米吟醸は、若水らしい濃醇な味で、火入れですがフレッシュ感もあって、若い方にも大人気です。ボディがあるので肉料理などでもいいかと思いますが、お酒が美味しくなる季節のヘルシーおつまみ「夏野菜の揚げ出し」を合わせてみました。作り置きもできる便利な夏の一品です。

「聖 若水50 純米吟醸 瓶火入れ」と夏野菜の揚げ出し
夏野菜の揚げ出し

<材料>2人分
赤パプリカ・黄パプリカ各1/2個、
ズッキーニ1/2本
ベビーコーン2本
茄子1本
漬け地:出汁160CC
醤油・味醂・酒各20CC
砂糖小1
鷹の爪1本
 
<作り方>
1.野菜は食べやすい大きさに切り、160度くらいで素揚げし、湯をかけ油抜をしておく。茄子は高温でないと皮の色が退色してしまうので、一番最後に180度くらいに油の温度を上げてから揚げてください。
2.漬け地の材料を鍋に入れ温め、1を入れ一煮立ちさせたら、鍋ごと氷水で冷やし盛り付ける。

<ワンポイントアドバイス>
漬け地の比率は出汁8:醤油1:味醂1、砂糖少々と覚えてください。
油抜きは絶対にやってください。お湯をかけるだけですが、漬け地がしみこみやすくなりますし、さっぱりと仕上がります。
鷹の爪は長いまま入れて、好みで盛り付けるときに輪切りにして載せてください。また鰹節や粉山椒をふっても美味しくいただけます。
氷水で冷やすのは急冷したほうが食材が痛まず早く漬け地も浸透するからです。すぐに食べない場合でも急冷してから冷蔵庫で保存してください。2,3日は美味しくいただけます。
他に合う材料として、ニガウリ、トウモロコシ、カボチャ、ピーマンなどもおすすめです。

ミルフィーユ味噌カツ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
49回 「ミルフィーユ味噌カツ」

常きげん 純米吟醸 風神

いよいよ夏本番ですね。毎日真夏日が続きますが、体がまだ暑さについていけてなくて、かなりだるい方、多いのではないでしょうか。つい冷たいビールに手が伸びてしまいますが、夏場こそ、お燗で体を温めて発汗を促したいもの。今回はきりっとしたシャープなキレが特徴の石川県・鹿野酒造「常きげん 純米吟醸 風神」をご紹介します。常きげんといえば、ずっと根強いファンをもっているブランドですが、やはりその味わいの安定性やどんな温度でも美味しいあたりなのでしょう。この純米吟醸は推奨温度が常温、冷酒あたりですが、お燗にするとぐーっと隠れていたうま味がでてきて楽しいです。やや高めな45~50度くらいがキリっとさがまして、このお酒には合いました。

さて、合わせる料理は熟成粕入りの「ミルフィーユ味噌カツ」にしました。八丁味噌と熟成粕の濃厚な風味と豚の脂、大葉のさっぱりさがあいまってたまりません。不足しがちなビタミンB群も豚肉にはたっぷりです。熟成粕(練り粕)は、意外と知られていないのですが、漬け物などに使用するために蔵で数ヶ月寝かせた粕で、メイラード反応によってうっすら茶色くなり、柔らかで扱いやすいです。ちょうど今頃から売り出されるのですが、手に入らなければ、味噌と大葉だけでも十分美味しいですよ。


<材料>2人分
豚ロース薄切り 200g
大葉 10枚
熟成酒粕吟醸留粕 50g
八丁味噌 大さじ1
卵 1個
小麦粉 適宜
パン粉 適宜
揚げ油 適宜
 
<作り方>
1.豚ロースに大葉、粕、味噌を交互には重ねていく。
2.1に小麦粉→溶いた卵→パン粉とまぶして170度の油でゆっくり焼き揚げにする。
3.食べやすい大きさに切って、好みでスダチなどしぼって食す。

<ワンポイントアドバイス>
1.油は1cmくらいで大丈夫。揚げ焼きの要領です。
2.片面3分は動かさないこと。何度も返していると衣が取れてしまいます。
3.衣をつけるときに、ぎゅっと力を込めてしまうと、挟んだ味噌や粕がでてきてしまうのでそっと優しくまぶしてくださいね。

山菜の天ぷら

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
45回 「山菜の天ぷら」

一生住吉 あらばしり

寒さのためさらに衣を重ねて着るので「衣更着(きさらぎ)」という当て字もあるほど、今月は雪がちらつく寒い日があったり、ポカポカ陽気の日もあったりで、まさに三寒四温の毎日ですね。風邪も流行っていますので、ぜひお燗酒で体をいたわってあげたいもの。今月も新酒をご紹介します。お馴染みの樽平酒造の「一生住吉 あらばしり」です。こちらは1回火入れの生貯蔵酒で、生酒に比べ落ち着きがあり、アルコール度数も15度と飲みやすい度数で、するするっとのどを心地よく通る良いキレがあります。さすが長らく日本酒ファンのハートを射止めてきたお蔵のお酒だなと思わせるバランスの良さです。山形県産米100%使用で、純米酒ですが、お値段もお手頃。あらばしりらしさを生かしたぬる燗あたりがおすすめです。

たらの芽、蕗の薹、行者にんにく、うるいなど山菜がそろい始めました。山菜のほろ苦さは、免疫力アップにもなり、辛い花粉症にも効果があると最近はいわれていますね。
山菜といえばやはり天ぷらが一番おいしく食べられる調理方法かと思います。揚げ物は苦手という方も多いのですが、こういった水分の多い食材を上手に揚げるには、打ち粉を打つことによってカリッと揚がります。揚げ物こそ、ご自宅で揚げたてを召し上がっていただきたいなと思います。


<材料>2人分
ふきのとう 2~4個
行者にんにく 2本
たらの芽 2個
片栗粉 適宜
薄力粉 50g
冷水 1/2カップ
サラダ油 適宜
塩 適宜
 
<作り方>
1.山菜はそれぞれ洗って、キッチンペーパーなどでしっかり水分をとり、蕗の薹は開き、たらの芽ははかまをとって、根元の太いところに十文字に包丁を入れる。
2.1に薄く片栗粉をまぶす(打ち粉)。この一手間で衣が脱げてしまうことがなくなり、かつサクッと揚がります。
3.冷水に薄力粉を入れてさくっと混ぜて衣を作り、2をくぐらせて160~170度で揚げ、好みで塩を振って食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.材料に打ち粉をしたら、水分でべちゃべちゃにならないように、なるべく早く揚げましょう。
2.今回は卵を使っていませんが、卵を入れる場合は1/2個くらいです。よく水と混ぜたところに粉を入れます。くれぐれもかき混ぜすぎないように。
3.揚げる順番はアクの少ないたらの芽、ふきのとう、行者にんにくの順で揚げましょう。
4.塩以外に、マヨネーズや練り味噌をつけて食べても美味しいです。残ったら食べやすい大きさに切って、ハムなどと一緒にスパゲティの具にしたり、チーズで焼いても美味しいです。二次利用も天つゆなどを使用しないほうが向いています。

鯵の飴煮

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41回 「鯵の飴煮」

木曽川 熟成生詰

銀杏や紅葉が日に日に色づいてすっかり秋も深まって参りました。立冬も迎え、暦の上ではいよいよ冬!お燗が沁みる季節到来ですね。
さて、今回ご紹介するのは、お燗ラバーたちがこよなく愛する1本「木曽川」です。火入れを1度かけてから3年以上熟成させて出荷前には火入れを行わない”生詰”のお酒です。度数は17~18度と強めなので、熟成によるまろやかさやカラメルの馥郁とした香りとともにアルコールのパンチ力もあり、なんと1升で1000円台と懐にも優しいのです。がっと60度越え位でふわっと立ち上るアルコール感と熟成による口当たりの良さに酔いしれ、徐々に冷めていく過程を楽しんでいただければ幸いです。

熟成感のあるお酒には料理にも似た味や香りがあるとあわせやすいですね。今回の木曽川は熟成酒ではあるのですが、軽快な飲み口ですので、砂糖と醤油などでは重過ぎてしまうので、旬の鯵を使ってみりんと醤油で上品な味わいの飴煮にしました。
一見、すごく手間がかかりそうで、かなりプロっぽい料理ですが、しっかり分量を守っていただければどなたでも上手に作れます。
同じく季節の茸類や銀杏などを添えていただければボリュームもでて、かつヘルシーです。みりんは必ず本みりんを使ってくださいね。


<材料>2人分
鯵 小ぶりなもの2尾
塩 少々
小麦粉 適宜
揚げ油 適宜
みりん 大さじ5
醤油 大さじ1
銀杏 適宜
 
<作り方>
1.鯵は3枚におろし、腹骨、中骨を取り除き、皮をむいて3~4等分にそぎ身にし軽く塩を振っておく。
2.銀杏は殻を割っておく。
3.1に軽く小麦粉を振り、銀杏は薄皮がついたまま170度くらいの油で揚げ、銀杏にだけ塩を振っておく。
4.小鍋にみりんと醤油を入れ、沸騰後3分程度煮詰め、そこに揚げた鯵を入れ、さっと絡める。
5.器に鯵と銀杏を鋳込むように盛り付けて召し上がってください。

<ワンポイントアドバイス>
1.毎度揚げもののときに書いていますが、油は5mmくらい鍋にあれば十分揚がります。そのかわり新鮮なものを使い、使用後は捨ててください。
2.この料理に合う添えの野菜は銀杏のほかに椎茸、舞茸など。素揚げして薄塩を振ってください。飴たれに絡ませるのは鯵だけのほうが味に変化が出ていいですよ。
3.鯵のほかに鯖や鰯、秋刀魚などでもできます。飴だれは揚げたものと絡ませることにより乳化されてよりよろみがでます。
4.好みで七味か粉山椒を振っても美味しいです。

 

白妙(しろたえ)揚げ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
37回 「白妙(しろたえ)揚げ」

白妙揚げと「一品 辛口純米」

じとじとと蒸し暑い毎日ですね。そんなときはつい冷たいものを飲んでしまいがちですが、あとでおなかを壊したり、妙に疲れたりすることがよくあります。また冷房でかなり体は冷えています。ぜひ体に優しいお燗酒でいたわってあげてください。
今月ご紹介するのは、茨城の吉久保酒造「一品 辛口純米」です。さらっとした口当たりの中に旨味も兼ね備えたお酒で、38~40度あたりでふわっといいやさしさが出てきます。

夏の食材が一気に揃ってきて、美味しくなってきました。枝豆ととうもろこしを使って、天ぷらとはちょっと一線を画す揚げ物にしました。 白妙(しろたえ)揚げといって白い衣のままかりっと揚げるかき揚げです。揚げ物はどうも苦手という方も多いかと思いますが、ミラノ風カツレツの要領でそんなに油の量はいりません。1センチ位で十分です。コツは衣が固まるまで2分くらいは返さないことです。それさえ守れば誰でも簡単に作れます。またあまり時間をかけていると揚げ色がついてしまいますので、材料は火が通りやすいものか、事前に通したものを使いましょう。抹茶塩を添えましたが、岩塩でも天汁でも合います。野菜の甘さを辛口のお燗酒で堪能してください。


<材料>2人分
枝豆(さや付きで茹でたもの) 70g
とうもろこし 40g
小麦粉 50cc
片栗粉 50cc
水 80cc程度
卵白 1個分
揚げ油 適宜

<作り方>
1.枝豆は茹でて、さやから身を出してボールに入れる。
2.とうもろこしは、実をを包丁でそいで、ボールに入れる。
3.衣を作る。小麦粉と片栗粉をボールにいれ、水と卵白を加え混ぜておく。
4.1,2にそれぞれ衣を適宜加えて、大匙1程度を油を敷いたフライパンに落としていく。2分程度で衣が半透明になるので、そうしたら返し、30秒程度で引き上げる。
5.器に盛り、好みで塩か天汁で食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.油は焙煎したごま油などは合わないので、新鮮なサラダ油など癖のないものを使いましょう。
2.揚げる大きさは一口サイズにしましょう。
3.ほかに合う具は紅生姜、芝海老なども美味しいです。