えびまめ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ (最終回)
81回「えびまめ」

例年よりは少し遅れておりましたが、梅が見ごろを迎えました。我が家の近くでは寒緋桜が満開です。
3月は卒業、就職シーズンで、それにともなう謝恩会、壮行会など飲む機会も多いことと存じます。また、食材もほろ苦さをまとった山菜が春を伝えてくれますね。日本は本当に素晴らしい四季に恵まれた国だなぁと思います。

さて、今月ご紹介しますのは、江戸時代から続く滋賀県・岡村本家さんの「長寿金亀 茶70 生原酒」です。日本酒度-3、酸度2.5とスペックだけをみますと今流行りの”甘酸”なのですが、70パーセント精米なので、アミノ酸もたっぷりと味わい深く、酸がキリリとしめてくれ、アルコール度数も17度と高めですので、ボディのあるお酒がお好きな方にはたまらないでしょう。
これは確実に常温以上で召し上がっていただきたく、私の場合はしっかりと60度超えまで温めてお酒のパンチを楽しんでから、じわじわと下がっていく過程の変化を料理とともに楽しみます。

「長寿金亀 茶70 生原酒」

合わせるお料理ですが、「えびまめ」にしました。滋賀県には琵琶湖を中心とした独特の食文化があり、「えびまめ」もその一つ。
琵琶湖に生息するすじえびという小さな海老と大豆をしょうゆやみりんなどで煮た料理です。ご家庭により、酢を加えたり、みりん代わりに砂糖だったりといろいろですが、これを肴に一杯は、お酒も肴も止まらないのです!海老は腰の曲がり具合から、長寿の象徴ともされており、そんな長生きを願って作られた料理なのです。お酒も縁起の良い名前ですので、ぜひ一緒にいただきたいもの。

えびまめ

 

<材料>(2人分)
大豆(乾物)1/2カップ(約65g)
すじえび…30g
砂糖・味醂・酒・淡口・濃口各大さじ1

<作り方>
1.大豆は洗ってたっぷりの水に一晩漬けておき、アクをとりながら柔らかくなるまで30分程度ゆでる。
2.鍋に調味料を入れ、1とすじえびを加え、紙蓋をして10分程度弱火で煮て、できれば数時間置いて召し上がってください。

<ワンポイントアドバイス>
1.今回はすじえびの旬だったので釜揚げを調達できましたが、通販で冷凍を購入するか、乾燥の桜海老、オキアミなどを使ってください。
2.できたてはまだ豆に味が入っていないので、必ず置いてから召し上がってください。
3.今回は少ない量でのご紹介でしたが、煮物は多く作ったほうが美味しいです。どうぞお口に合ったらたっぷりとお作りください。隠し味にしょうが汁などを加えても美味しいです。


※入江亮子氏のおうち酒簡単レシピは、今回で最終回となります。81回もの長い間まことにありがとうございました。このレシピ集は形を別にしてひとつにまとめたものを改めて公開させていただきます。なお、次回からは新しい担当者による新レシピ集を公開いたします。

◆入江亮子氏よりご挨拶◆
私は、我が国の伝統文化である郷土料理や日本酒などの伝統食文化伝承がライフワークです。その一環として、また一飲ん兵衛としてできるだけ作りやすい肴をこのページでご紹介して参ったつもりですが、来月からは稲浪理恵さんにバトンタッチしたいと思います。7年にも及び私のつたない文章にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

 

ポークソテー リンゴソースかけ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
80回「ポークソテー リンゴソースかけ」

寒さと乾燥で、インフルエンサが猛威をふるっています。
予防には手洗いとうがいをまめにするしかないようです。また疲れやストレスを翌日に残さず免疫力を上げるのも大事ですね。ストレス解消には、適度な晩酌が一番です。今月は、岡山の利守酒造さんの新酒「酒一筋 純米吟醸しぼりたて」をご紹介します。この時期にしか味わえない搾りたての新酒は、はじけるようなフレッシュ感いっぱいです。味わいも利守酒造さんらしいしっかりとしたパンチと伸びある味わいで、お燗でも楽しめることでしょう。
使用米はもちろん岡山の酒米、雄町。最近では”オマチスト”と呼ばれる熱狂的なファンも増えましたが、長稈で育てるのが難しい米のため、一時は途絶えていたのです。その復活に尽力したのが利守酒造さんなのです。「地米・地の水・地の気候風土」この三拍子が揃ってはじめて本物の「地酒」を造れるのだ、という思いを実現するのには並大抵のご苦労ではなかったかと思います。
雄町の魅力は何といっても米の旨味。テロワールを感じつつ、ぜひじっくりと味わっていただきたいと思います。

「酒一筋 純米吟醸しぼりたて」とポークソテー リンゴソースかけ

さて、このパンチあるお酒に合わせる料理は、やはり肉。「ポークソテー 林檎ソースかけ」にしました。旬の林檎を刻んでソースにし、きりっと〆めています。また林檎の持つフルーティな香りはお酒の中にもあり、香りの同調も楽しめます。

ポークソテーリンゴソースかけ

<材料>(2人分)
豚ロース 150g
塩・胡椒 少々
小麦粉 少々
サラダ油 少々
バター 大さじ1
林檎 1/4個
はちみつ・醤油 各大さじ1

<作り方>
1.肉は軽く筋切りしてからに塩・胡椒し、小麦粉を薄くまぶす。
2.フライパンにサラダ油を敷き、1を両面焼く。大体7ミリ程度の厚さの肉で表3分、裏2分です。
3.肉を取り出し、バターを加え、7ミリ程度に切った林檎を炒め、透明感が出てきたらはちみつと醤油で調味し、2にかけて召し上がってください。

<ワンポイントアドバイス>
1.林檎はどんな種類でも結構ですが、炒めて調味をしたら食べてみて、酸味が足りないようならレモン汁を少々加えてください。
2.今回はソテー用のやや厚めのロース肉を使用しましたが、好みで薄切り肉でも大丈夫です。

いちごの白和え

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
79回「いちごの白和え」

新年あけましておめでとうございます。昨年は豪雨や地震、台風など自然災害にみまわれた1年でした。甚大な被害に遭われたお蔵も多く、今年は平穏な1年であってほしいと心から祈ります。

さて、今年最初にご紹介しますのは、岩手県最古の酒蔵、菊の司酒造さんの季節純米シリーズ「季楽(きらく)」から「純米新酒 美雪(みゆき)」です。この「季楽」シリーズは四季を感じ る素晴らしい企画酒で、同じ原酒をシーズンによってさまざまに楽しめます。今回はできたばかりのフレッシュな純米おりがらみの生で「美雪」という名称です。ひとめぼれを使用した無濾過生原酒ですが、飯米使用のためか、どすんと重い感じはなく、滑らかでフレッシュ感あふれる飲み心地で、爽やかな吟醸香もバランスよく、あまりにするすると飲めてしまうので正直飲みすぎ注意です。ぜひ温かいお部屋できりっと冷やしてお召し上がりください。

「純米新酒 美雪」といちごの白和え

合わせる料理は、なんと苺!シンプルに甘酸で合わせました。

いちごの白和え

 

<材料>(2人分)
苺 数粒
木綿豆腐 1/4丁
ビーツ 少々
砂糖 小さじ1/2
塩 少々
練り胡麻 小さじ1

<作り方>
1.苺は食べやすい大きさに切っておく。
2.ビーツは皮ごと柔らかくゆでて皮をむいておく。
3.木綿豆腐は水切りして調味しておく。
4.3で1.2を和える。

<ワンポイントアドバイス>
1.和えるときは必ず食べる直前に。
2.さっぱりとさせたいときは、練り胡麻を入れない、あるいはカッテージチーズに少しレモン汁を加えて作ってください。ヨーグルトやクリームチーズでも楽しめます。
3.ビーツはなくても結構ですが、ザクロやトマトなど同じ赤い色味のフルーツや野菜を加えてあげるとより味わいに深みが出ます。

里芋の白味噌煮 ゆず添え

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
78回「里芋の白味噌煮 ゆず添え」

いよいよ年の瀬!1年の締めくくりと新年の準備にお忙しいことと思います。お歳暮、お年賀と贈答にお酒を選ばれる機会も多いですね。ホームパ―ティーなどにも気の利いたお酒を選びたいもの。もちろん自分のご褒美用にも。
今月はそんなニーズにぴったりの浅舞酒造さんの「天の戸 純米大吟醸35」をご紹介いたします。このお蔵は秋田の酒どころ横手市にあり、蔵から半径5キロ以内の酒米で醸す全量純米蔵です。数年前にお蔵にお邪魔したときに「夏田冬蔵―新米杜氏の酒造り日記」の著者でもある森谷杜氏にもお目にかかれ大変うれしかったのを覚えています。
さて、「天の戸 純米大吟醸35」ですが、2016年のIWC純米大吟醸部門の最高賞トロフィーを受賞されています。使用米は秋田の酒造好適米秋田酒こまち。それを35%まで磨いた出品酒スペックのお酒です。
無濾過のせいでしょうか。35%磨きなのにしっかりとした米の味わいがあり、余韻がまた大変きれいなお酒で、冷たくして飲めば吟醸香が生き、ぬる澗では米の旨味がぐっと立ちますので、どなたにも喜んでいただけるかと思います。

天の戸 純米大吟醸35

秋から冬にかけては、横手の山内(さんない)地域の特産品である里芋「山内いものこ」が美味し時期。粘り強くてとても柔らかなお芋で「いものこ汁」にするのが定番ですが、大吟醸に合わせ、麹の効いた白味噌で甘くことっと炊き上げました。柚子がまたお酒に新たな吟醸香をプラスするような形となり、ずっと飲み続けていたくなります。山内いものこは地元以外では手に入りにくいですので、普通に買える里芋で大丈夫です。

里芋の白味噌煮 ゆず添え

<材料>(2人分)
里芋 3個
出汁 1/2カップ
白味噌 50g
味醂 大1
塩 少々
柚子 適宜

<作り方>
1.里芋は皮をむいて縦1/2に切ってから、米の研ぎ汁でゆでこぼし、出汁で柔らかくなるまで炊く。
2.柔らかくなったら味醂と味噌を溶き入れ、最後に薄ければ塩で味調整し、針柚子を乗せる。

<ワンポイントアドバイス>
1.火加減によっては出汁が足りなくなるかもしれません。その場合は出汁や水を適宜足してください。
2.味噌によって塩分量が違うので、必ず味見をして、薄ければ塩少々を、濃ければ出汁を足してください。
3.残ったら小さく切って出汁を足して味噌汁やおじやにしていただいたり、つぶして油で焼いてもイケます。

カマンベールの西京味噌漬け

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
77回「カマンベールの西京味噌漬け」

なかなか寒くなってこないので、木々の紅葉も都会ではだいぶ先になりそうですが、乾いた空気や昼夜の温度差に秋を感じますね。
日本酒業界では、いよいよ繁忙期に突入です。仕込みが始まったお蔵も多いかと思います。
さて、今月ご紹介するお酒は、富山を代表する酒蔵の一つで、文久二年創業の若鶴酒造さん「苗加屋(のうかや) 純米吟醸 琳青(りんのあお)」です。
代表銘柄の「若鶴」はすっきりした辛口のイメージですが、苗加屋は、しっかりしたボディのあるお酒で、今回ご紹介の純米吟醸はアルコール度数もやや高めの17度。無濾過生原酒ですので、フレッシュ感とともにパンチもある味わいです。使用米は富山の酒造好適米「雄山錦」を100パーセント使用しています。雄山錦は「ひだほまれ」と「秋田酒33号」を親にもつ新品種で、1997年に登録されています。徐々に使用するお蔵も増えているようです。

「苗加屋 純米吟醸 琳青」
カマンベールチーズの西京味噌漬け

富山生まれで富山育ちの酒米と、清澄な庄川の伏流水を使用した苗加屋と合わせるのは「カマンベールの西京味噌漬け」です。よくチーズがお酒に合うというのは言われていますが、発酵食品だからというよりは、チーズのもつミルキーさや油脂が、お酒のドライ感やアルコール感をうまく包みこんで、かつ口中でまろやかに溶け合うあたりが魅力なのではと思います。
カマンベールチーズは、表皮が白カビで覆われているチーズで、味わいは比較的穏やか。日本人にも人気のチーズの一つですが、価格も数千円から数百円までさまざま。通常1つ数百円で売られているものはロングライフタイプといわれるもので、今回はそれを使って味噌漬けに致します。西京味噌は、通常の味噌に比べ麹歩合が多く甘いので、よりまろやかな味わいになりますよ。


<材料>作りやすい料
カマンベールチーズ…1箱
西京味噌…150g

<作り方>
1.ラップに味噌を置き、その上にガーゼ、さらにその上にチーズを重ねて包みます。
2.1を輪ゴムなどで止めて、1~2日冷蔵庫で保存してから食べやすい大きさに切って召し上がってください。

<ワンポイントアドバイス>
1.丸ごとホイルで包んで焼いたり、カットしてから油を敷かずにフライパンで温めて召し上がっても美味しいです。

2.クラッカーだけでなく、奈良漬けの薄切りに、スライスした味噌漬けチーズを乗せても面白い味わいが楽しめます。
3.味噌に酒粕を足してもより味に深みが出ます。量は大さじ1~2程度で十分です。

タルトフランベ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
76回「タルトフランベ」

10月に入り、やっと秋めいてまいりましたが、今年は本当に災害の多い年で地震や大型台風が次から次へとやってきています。これから造りという時期に、たくさんの蔵元様にも甚大な被害が出ております。今月ご紹介させていただきます藤井酒造さんでも先般の西日本豪雨災害で六千本ものお酒を破棄されたとのことです。手塩にかけたお酒を破棄せざるを得ないのは断腸の思いかとお察しいたします。
さて、ご紹介するお酒ですが、味わい系純米大吟醸の「龍勢 ゴールドラベル」です。これは藤井酒造さんの得意とする生もと系で作られており、味わい深くまさに”食中酒”です。酒米は山田錦。きりっと辛口で酸もしっかりしていますので、ぜひフレンチやイタリアンで試していただきたいです。

龍勢 ゴールドラベル

ということで、合わせる料理はフランスはアルザス地方のおふくろの味「タルトフランベ」です。おうちによって作り方もさまざまで、チーズを使う使わない、台の生地にイーストを入れる入れないなど本当にいろいろあって、それぞれにこだわりがあります。
今回は気軽にできるよう、市販の冷凍パイ生地を使いました。あとは玉ねぎとベーコンだけでできます。味付けもベーコンの塩味で十分なのでいりません。15分程度できてしまうちょっとおしゃれな一品です。

タルトフランベ
龍勢 ゴールドラベルとタルトフランペ

あれ?ピザみたいと気がつかれた方も多いと思います。トマトソースとチーズなしのピザですね。私も初めて食べたときは形も四角く薄くてサクサクしているので、横浜のピザみたいだなぁと思いました。せっかくなのでお酒も温めて、ベーコンの脂とパイ生地のバターと龍勢がお口で溶け合う瞬間、ぜひ味わってください。


<材料>2人分
冷凍パイシート(20×10cm)…1枚
ベーコン…50g
玉ねぎ…1/3個
胡椒少々(好みで)

<作り方>
1.玉ねぎはスライスして、1~2分レンジで加熱しておく。
2.ベーコンは食べやすい大きさに切っておく。
3.パイシートに1と2を置き、15分程度オーブントースターで色よく焼き上げ、好みで胡椒を振って食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.パイシートが手に入らなければ、食パンや春巻きの皮でもできます。その場合はバターをぬって使ってください。
2.チーズを乗せたり、卵を落としたりしても美味しいです。
3.念のため簡単な台の作り方を記しておきます。材料は中力粉100g、水50cc、オリーブオイル大さじ1、塩少々。これを混ぜて良く練って1時間程度休ませてから薄く延ばして使ってください。

椎茸のクリームチーズ焼き

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
75回「椎茸のクリームチーズ焼き」

まだまだ暑い日が続きますが、朝夕の風はひんやりとしてきましたね。いよいよ待望のひやおろしの出荷が始まりました。
今回ご紹介するのは、龍力ブランドでおなじみの姫路の本田商店さんの「龍力 特別純米酒 神力ひやおろし」です。「神力(しんりき)」という酒米、聞きなれない方も多いかと思いますが、明治時代、兵庫県の篤農家・丸尾重次郎が発見、そして改良して育てた米で、大粒で収穫率がよいことから“神から賜った米”として「神力」と名付けられました。一時は全国でもたくさん育てられ、麹が作りやすく、溶けもいいことなどから、酒米としても重宝されていましたが、昭和に入ると稲作形態の変化や目まぐるしい品種改良のなかで、姿を消すこととなりました。
“幻の米”となった「神力」ですが、本田商店さんは発祥の地でもある同じ兵庫県の蔵として、神力米の復活に尽力され、1994年、「龍力の神力」第一号を醸造されました。地元の小学生と共に田植えをするなどして「神力」を後世に残す活動も行っておられます。

「龍力 特別純米酒 神力ひやおろし」

さて、味わいはドライで非常にしっかりしており、ボディある“辛旨”なお酒です。アルコール度数も18度あります。これからどんどん脂の乗ってくる魚や肉などにうってつけですね。生酒を熟成させているので一般的な生詰のひやおろしより“生熟”感もあり、ファンにはたまらない1本ではないでしょうか。

あわせる料理ですが、茸類が美味しい季節となりました。半年寝かせたひやおろしには、熟成感に合う少しコクのある料理ということで、椎茸のクリームチーズ焼きをご紹介します。椎茸特有の風味と生熟感が相まってイケますよ。数分で作れて冷めても美味しいので、お弁当のおかずにも使えます。

椎茸のクリームチーズ焼き

<材料>2人分
椎茸 6枚(大き目なら4枚)
クリームチーズ 60g
卵黄 1個分
西京味噌 大さじ1
日本酒 小さじ1/2

<作り方>
椎茸は軸を取っておきます。
常温に戻したクリームチーズに黄身と西京味噌、日本酒を徐々に入れ、よく混ぜ合わせます。
椎茸に2を詰めて、オーブントースターで数分焼き色が付くまで焼きます。

<ワンポイントアドバイス>
日本酒の部分を酒粕に替えても、さらにコクが出て美味しいです。
西京味噌がなければ普通の白味噌を1/2の量で使ってください。 
薬味として、ねぎの小口切り、粉山椒、黒胡椒などを載せても楽しめます。
残った白身は、出汁ゼリーで固める群雲寄せや、中華の炒めものの餡掛けに使ってください。

 

焼き万願寺のニンニクお雑魚かけ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
74回「焼き万願寺のニンニクお雑魚かけ」

30度でも涼しく感じるくらいの猛暑が続いております。ついのど越しのよいものをぐーっと飲んでしまいがちですが、ロックなどで個性派日本酒をじっくりいただくのも楽しいもの。
今回ご紹介しますのは、地酒ブームをけん引してきた「幻の瀧」でおなじみの富山県・皇国晴酒造さんの「皇国晴 大吟醸原酒 純国産ミズナラ樽熟成仕上」です。大吟醸というと、フルーティなイメージをもつ方も多いかと思いますが、味わいはむしろ蒸留酒に近く、落ち着いた樽香とドライなキレのあるお酒です。
この樽熟成ですが、まずお酒を搾ってすぐ生で瓶詰して2.5度で一次囲いし、その後、450リットルの純日本産ミズナラ樽に詰めて6か月以上2次囲いをしたもので、手間をかけ、大吟醸の繊細な味わいとミズナラの樽香どちらも楽しめる仕上がりになっています。
使用米は、富山県の酒造好適米「雄山錦」。水は日本名水百選にも選ばれている黒部皮扇状地の天然水です。また通常のアルコール添加は、コストの関係から輸入のアルコールを使用しているのがほとんどですが、こちらは純国産“米アルコール”を使用し、すべて国産にこだわった「生粋地酒プレミアムマイスター大吟醸」認定酒でもあります。

「皇国晴 大吟醸原酒 純国産ミズナラ樽熟成仕上」と焼き万願寺のニンニクお雑魚かけ

さて、ぐったりな体にはやはりスタミナをつけていただきたく、今回は旬の万願寺とニンニクを使ったおつまみをご提案いたします。じゃこで夏に失いがちなカルシウムもしっかりとれるヘルシーおつまみです。
大吟醸というとフルーティな香りが思い浮かべるかと思いますが、このお酒のメインの香りは樽香で、味わいはドライなキレが特徴。アフターで米の穏やかさによってまとまっていくというスタイルなので、ニンニクの香ばしさにもばっちり合いますよ。

焼き万願寺のニンニクお雑魚かけ

<材料>2人分
万願寺唐辛子 4~6本
ニンニク 1かけ
サラダ油 大1強
雑魚 大2
醤油 小さじ1
赤唐辛子(乾燥) 1/2本(好みで)
 
<作り方>
万願寺は洗って、水けをふき取り、フライパンに薄く油を敷いて焼き、お皿に盛ります。
ニンニクは粗みじんに、唐辛子は小口切りにして、1のフライパンに油を足して、雑魚とともに弱火でよい香りがでて、ニンニクにうっすら色が付く程度に炒めます。このとき、油は少し多めのほうが、雑魚がカリッと仕上がります。
2に醤油をまわしかけて火を止め、1にかけます。

<ワンポイントアドバイス>
万願寺が手に入らなければ、シシトウやピーマンでもOKです。
雑魚は、かちりと呼ばれる半乾燥しているものを使ってください。シラスだと柔らかくて炒めている途中で崩れる場合もあります。
トッピングにピーナッツやカシューナッツの砕いたものを載せるとまた香ばしさが加わります。
辛いのが苦手な方は赤唐辛子を省いてコショウに替えてください。
醤油は、じゃこの塩気がしっかりしていればなくても結構です。炒める前に塩味を確かめてください。

夏野菜の揚げ出し

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
73回「夏野菜の揚げ出し」

今年は梅雨が短く、急に真夏ですね。連日の暑さでぐったりの方も多いかと思います。
さて、今月ご紹介するのは群馬のお酒「聖 若水50 純米吟醸 瓶火入れ」です。
聖酒造さんは、伊香保温泉のある渋川市にあり、創業は天保12年、189年の歴史あるお蔵です。水源は、赤城山西南麓に流れる清冽な伏流水を使用しています。
ご紹介する群馬県産の「若水」で造った純米吟醸は、若水らしい濃醇な味で、火入れですがフレッシュ感もあって、若い方にも大人気です。ボディがあるので肉料理などでもいいかと思いますが、お酒が美味しくなる季節のヘルシーおつまみ「夏野菜の揚げ出し」を合わせてみました。作り置きもできる便利な夏の一品です。

「聖 若水50 純米吟醸 瓶火入れ」と夏野菜の揚げ出し
夏野菜の揚げ出し

<材料>2人分
赤パプリカ・黄パプリカ各1/2個、
ズッキーニ1/2本
ベビーコーン2本
茄子1本
漬け地:出汁160CC
醤油・味醂・酒各20CC
砂糖小1
鷹の爪1本
 
<作り方>
1.野菜は食べやすい大きさに切り、160度くらいで素揚げし、湯をかけ油抜をしておく。茄子は高温でないと皮の色が退色してしまうので、一番最後に180度くらいに油の温度を上げてから揚げてください。
2.漬け地の材料を鍋に入れ温め、1を入れ一煮立ちさせたら、鍋ごと氷水で冷やし盛り付ける。

<ワンポイントアドバイス>
漬け地の比率は出汁8:醤油1:味醂1、砂糖少々と覚えてください。
油抜きは絶対にやってください。お湯をかけるだけですが、漬け地がしみこみやすくなりますし、さっぱりと仕上がります。
鷹の爪は長いまま入れて、好みで盛り付けるときに輪切りにして載せてください。また鰹節や粉山椒をふっても美味しくいただけます。
氷水で冷やすのは急冷したほうが食材が痛まず早く漬け地も浸透するからです。すぐに食べない場合でも急冷してから冷蔵庫で保存してください。2,3日は美味しくいただけます。
他に合う材料として、ニガウリ、トウモロコシ、カボチャ、ピーマンなどもおすすめです。

鰹の山椒煮

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
72回「鰹の山椒煮」

いよいよ梅雨入り。早いもので今年も折り返しの月となりました。
今月は、石川県奥能登の数馬酒造さんの「竹葉 純米酒」をご紹介します。数馬酒造さんは、能登の米、能登の水、能登杜氏による酒造りにこだわり、能登とともに歩む酒蔵をモットーに2014年からは契約農家との開墾にも着手、さらに醸造設備の改良も進め、新型の醪圧搾機、圧搾機から直接瓶詰出来る充填機、新型洗米機、遠心脱水機、上槽場を冷蔵庫で囲うステンレス製放冷器、マイナス5度の冷蔵室等など、設備面も充実を図っています。
今回ご紹介する「竹葉 純米酒」は、2年連続でワイングラスでおいしい日本酒アワードで金賞受賞をしており、また燗酒コンテストでも2年連続金賞を獲得しています。つまり、幅広い温度帯に対応できるポテンシャルがあるということですね。
低気圧でなんだか体もシャキッとしない毎日ですが、ぜひ様々な温度帯で楽しんでいただきたい、そんなお酒です。

「竹葉 純米酒」と鰹の山椒煮

あわせるおつまみは、旬の鰹の山椒煮です。
あまり甘しょっぱくせず、「竹葉 純米酒」に合うような味つけにしました。
鰹はDHAが豊富に含まれているのは有名ですが、山椒の実にもサンショールやシトロネラール、カリウムといった栄養素があり、疲労回復や消化促進効果がありますよ。

鰹の山椒煮

<材料>2人分
鰹 150g

生姜 30g
茹でた山椒の実 大さじ1
煮汁:酒100CC,砂糖・醤油各大さじ1
 
<作り方>
1.鰹は食べやすい大きさに切り、5分程度熱湯でゆでる。
2.生姜は皮つきで千切りにしておく。
3.煮汁を作り1と2を入れ、強めの中火で煮ていき、汁が少なくなったら山椒の実を加え、汁がなくなるまで煮る。冷たい煮汁から出来上がりまで10分程度です。

<ワンポイントアドバイス>
山椒の実がなければ、煮あがりに粉山椒を振ってください。
鰹以外にマグロでもできます。
下茹でをすることで煮汁が濁らないキレイな煮物ができます。