いちごの白和え

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
79回「いちごの白和え」

新年あけましておめでとうございます。昨年は豪雨や地震、台風など自然災害にみまわれた1年でした。甚大な被害に遭われたお蔵も多く、今年は平穏な1年であってほしいと心から祈ります。

さて、今年最初にご紹介しますのは、岩手県最古の酒蔵、菊の司酒造さんの季節純米シリーズ「季楽(きらく)」から「純米新酒 美雪(みゆき)」です。この「季楽」シリーズは四季を感じ る素晴らしい企画酒で、同じ原酒をシーズンによってさまざまに楽しめます。今回はできたばかりのフレッシュな純米おりがらみの生で「美雪」という名称です。ひとめぼれを使用した無濾過生原酒ですが、飯米使用のためか、どすんと重い感じはなく、滑らかでフレッシュ感あふれる飲み心地で、爽やかな吟醸香もバランスよく、あまりにするすると飲めてしまうので正直飲みすぎ注意です。ぜひ温かいお部屋できりっと冷やしてお召し上がりください。

「純米新酒 美雪」といちごの白和え

合わせる料理は、なんと苺!シンプルに甘酸で合わせました。

いちごの白和え

 

<材料>(2人分)
苺 数粒
木綿豆腐 1/4丁
ビーツ 少々
砂糖 小さじ1/2
塩 少々
練り胡麻 小さじ1

<作り方>
1.苺は食べやすい大きさに切っておく。
2.ビーツは皮ごと柔らかくゆでて皮をむいておく。
3.木綿豆腐は水切りして調味しておく。
4.3で1.2を和える。

<ワンポイントアドバイス>
1.和えるときは必ず食べる直前に。
2.さっぱりとさせたいときは、練り胡麻を入れない、あるいはカッテージチーズに少しレモン汁を加えて作ってください。ヨーグルトやクリームチーズでも楽しめます。
3.ビーツはなくても結構ですが、ザクロやトマトなど同じ赤い色味のフルーツや野菜を加えてあげるとより味わいに深みが出ます。

カマンベールの西京味噌漬け

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
77回「カマンベールの西京味噌漬け」

なかなか寒くなってこないので、木々の紅葉も都会ではだいぶ先になりそうですが、乾いた空気や昼夜の温度差に秋を感じますね。
日本酒業界では、いよいよ繁忙期に突入です。仕込みが始まったお蔵も多いかと思います。
さて、今月ご紹介するお酒は、富山を代表する酒蔵の一つで、文久二年創業の若鶴酒造さん「苗加屋(のうかや) 純米吟醸 琳青(りんのあお)」です。
代表銘柄の「若鶴」はすっきりした辛口のイメージですが、苗加屋は、しっかりしたボディのあるお酒で、今回ご紹介の純米吟醸はアルコール度数もやや高めの17度。無濾過生原酒ですので、フレッシュ感とともにパンチもある味わいです。使用米は富山の酒造好適米「雄山錦」を100パーセント使用しています。雄山錦は「ひだほまれ」と「秋田酒33号」を親にもつ新品種で、1997年に登録されています。徐々に使用するお蔵も増えているようです。

「苗加屋 純米吟醸 琳青」
カマンベールチーズの西京味噌漬け

富山生まれで富山育ちの酒米と、清澄な庄川の伏流水を使用した苗加屋と合わせるのは「カマンベールの西京味噌漬け」です。よくチーズがお酒に合うというのは言われていますが、発酵食品だからというよりは、チーズのもつミルキーさや油脂が、お酒のドライ感やアルコール感をうまく包みこんで、かつ口中でまろやかに溶け合うあたりが魅力なのではと思います。
カマンベールチーズは、表皮が白カビで覆われているチーズで、味わいは比較的穏やか。日本人にも人気のチーズの一つですが、価格も数千円から数百円までさまざま。通常1つ数百円で売られているものはロングライフタイプといわれるもので、今回はそれを使って味噌漬けに致します。西京味噌は、通常の味噌に比べ麹歩合が多く甘いので、よりまろやかな味わいになりますよ。


<材料>作りやすい料
カマンベールチーズ…1箱
西京味噌…150g

<作り方>
1.ラップに味噌を置き、その上にガーゼ、さらにその上にチーズを重ねて包みます。
2.1を輪ゴムなどで止めて、1~2日冷蔵庫で保存してから食べやすい大きさに切って召し上がってください。

<ワンポイントアドバイス>
1.丸ごとホイルで包んで焼いたり、カットしてから油を敷かずにフライパンで温めて召し上がっても美味しいです。

2.クラッカーだけでなく、奈良漬けの薄切りに、スライスした味噌漬けチーズを乗せても面白い味わいが楽しめます。
3.味噌に酒粕を足してもより味に深みが出ます。量は大さじ1~2程度で十分です。

冬野菜の柚子サラダ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
68
回 「冬野菜の柚子サラダ」

今年は大寒波の影響で、豪雪のニュースをあちこちで聞きますが、寒さの中にも少しずつ芽吹いている若芽を見つけると、冬来たりなば春遠からじを感じる今日この頃です。
さて、今月ご紹介しますのは、高知と云えばな酔鯨酒造さんの「酔鯨 純米大吟醸 象(sho)」です。このお酒は、世界市場を見据えて昨年スタートしたすべて純米大吟醸のハイスペックで展開する「ハイエンドコレクション」のなかの一つで、厳選された材料と卓越した技術を集結して制作されています。味わいは穏やかな辛口で、吟醸香もほのか。でもきりっとした切れ味とバランスは酔鯨さんならではです。酒米は広島県産八反錦で40%まで削っています。ブラックを基調にしたボトルのデザインもスタイリッシュでかつ落ち着いた風格があります。

冬野菜の柚子サラダと「酔鯨 純米大吟醸 象(sho)」

そんなエレガントで上品な純米大吟醸に合せるお料理は、冬の寒さで甘味を蓄えた野菜がぴったり。それにキレの相乗効果として高知名産の柚子の果汁を使ったドレッシングにし、さらに柚子の皮で香りを足しました。まずは野菜の甘さだけで一口、その後、柚子の皮を一緒に一口、次はドレッシングをかけて・・・といろいろ遊べるのも楽しいです。なにより簡単ですし、ヘルシーで、女子会なんかにもお勧めです。

冬野菜の柚子サラダ

<材料>2人分
蕪・・・1個
黄人参・京人参・・・各1/8本
ビーツ・・・1/6個
ブロッコリー・・・1/8個
柚子の皮・・・適宜
ドレッシング:オリーブオイル・・・大さじ3,柚子の果汁・・・大さじ1、塩・胡椒・砂糖・・・少々
 
<作り方>
1.野菜は食べやすい大きさに切って、電子レンジで1,2分、歯ごたえが残る程度に加熱します。
2.ドレッシングを作ります。ドレッシングの材料をボールに入れて乳化するまで混ぜます。
3.1の荒熱をとって皿に盛り、ドレッシングを適量かけ、千切りした柚子の皮を散らします。

<ワンポイントアドバイス>
1.材料はほかに南瓜、カリフラワー、ロマネスコ、ジャガイモなどが合います。里芋や牛蒡のような土の風味があるものは、大吟醸の繊細な香味を消してしまうので避けましょう。
2.電子レンジにかけるときは、材料それぞれ固さが違うので、分けててかけてください。特にビーツは色が付きやすいので注意してください。

柚子と大根のなます

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
67
回 「 柚子と大根のなます」

 年の初めは普段お酒を飲まない方も宴席などで日本酒を口にする機会が増えますね。そんなビギナーの方にもベテランユーザーにも好評なお酒をご紹介したいと思います。
秋田県木村酒造さんの「純米吟醸 福小町」です。フルーティで口当たりなめらかなこのお酒は、新年会などのスターターにもってこい。名前も”福”がついていて縁起がいいですよね。
お蔵は米どころ湯沢で400年以上続く老舗で、ご存じの方も多いかと思いますが「福小町 大吟醸」は、ロンドンの国際的な酒のコンペティションIWCの2012年「チャンピオンサケ」(最高賞)にも選ばれています。
今期の仕込みより、設備を刷新し、最新の洗米機や精麹機を導入、麹室の増床、冷蔵設備の増設などを行っていますので、さらなる酒質向上がファンとしても楽しみですね。

柚子と大根のなますと「純米吟醸 福小町」

合せるおつまみは、旬の柚子と大根を甘酢で漬けた即席漬け、フレッシュな膾(なます)です。今時分の大根は本当にみずみずしくてそのまま食べても美味しいですよね。冷蔵庫に入れておけば1週間くらい日持ちもしますので、おつまみとして残ったら、焼き魚の前盛りなどにも使ってください。火も使わないですし、簡単です。

柚子と大根のなます

<材料>2人分
大根 200g
柚子の皮 適宜
塩小さじ 1/3
甘酢:酢 50CC 砂糖大さじ2 唐辛子1本
 
<作り方>
1.大根は皮をむいて、4cmの長さの短冊に切って塩を振って10分おく。
2.柚子は皮をへいで、あられに切っておく。
3.唐辛子は湯で戻して、へたを切って種を取り出しておく。
4.ボールに甘酢の材料を入れて、1を軽く絞ったものと2と3を入れて、30分程度おいてから、食べる。唐辛子は食べるときに輪切りにして飾り付ける。

<ワンポイントアドバイス>
1.唐辛子を最初から切って漬け込むと辛くなりすぎてしまうので注意してください。
2.甘酢に漬ける時間はできれば一晩が理想的ですが、浅漬けもまたサラダ感覚で美味しいです。
3.生の柚子がない場合は、マーマレードやゆず茶で代用もできます。その場合は大さじ1~1.5程度を入れてください。
4.ミントやローズマリーなどのハーブをほんの少し加えても清涼感がでてさっぱりと頂けます。
5.大根は揉み込まず、自然に脱水するのを待ってから、軽く絞ってください。

洋風なめろう

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
63
回 「洋風なめろう」

洋風なめろうと「限定ひやおろし 純米岩の井」

急に秋らしくなってきましたね。日本も突然の豪雨が多くなってきて亜熱帯化してきているのは否めませんが、このところのさわやかな風に仲秋の到来を感じます。
さて、お酒はいよいよ”ひやおろし”シーズンです。今回ご紹介するのは千葉県岩瀬酒造さんの「限定ひやおろし 純米岩の井」。山廃ならではの長い酸味の余韻が、濃醇系が大好きな方にはたまらない味わいです。
アメリカの有名ワイン評論家、ロバート・パーカー氏のパーカーポイントで、山廃の純米大吟醸が95点という高得点をとった蔵としても注目されています。お蔵は御宿にあり、海も近いことから海の幸にもマッチするよう「香り高さより、旨味と後味がしっかりしたお酒」を重視されていいるのだそう。パーカー氏の評価でも「快活。個性が強く、並外れた素晴らしい日本酒」と絶賛されています。まずは常温でひやおろしのバランス感ある醍醐味を味わっていただいてから、ぬる燗などで膨らみを楽しまれてはいかがでしょうか。もちろん冷たくしても、きりっとしまったシャープな味わいが美味しく頂けます。

洋風なめろう

合わせる料理は、千葉県の郷土料理…というか漁師料理で、すっかり全国区になった「なめろう」です。この面白い料理名はなめるほど美味しいのでその名がついたと云われていますが、今回は山廃のボディ有る酸味に合わせてオリープオイルとバルサミコを使って洋風に仕上げました。調味料は刻んだオリーブだけで大丈夫です。


<材料>2人分
秋刀魚(生食用) 2尾
オリーブオイル 小さじ2
バルサミコ 小さじ1
オリーブの塩漬(種なし) 7~8粒
万能ネギ 3本
玉ねぎ 1/4個
大葉 各1枚
 
<作り方>
1.秋刀魚は三枚に下ろして、腹骨を引き、軽くたたいておく。
2.万能ネギは小口切り、玉ねぎとオリーブの塩漬けは荒みじんに切っておく。万能ネギの小口切りは少し盛り付けように残しておく。
3.ボールにバルサミコとオリーブオイルを入れてよく混ぜた所へ、1と2を加え、さくっと混ぜ合わせ、大葉を敷いた皿に盛り付ける。好みでスダチやレモンなどの柑橘系のスライスを置き、上から万能ネギを散らす。

<ワンポイントアドバイス>
1.秋刀魚以外に、鰺や鰯などでも美味しく作れます。
2.夏場なら、ピーマンやトマトなどを加えてもまた風味が変わって楽しいです。
3.残ったらフライパンで焼けば、「さんが焼き」になります。
4.今回はセルクルで丸く抜きましたが、カレー用スプーン2本で、卵形に成形してもきれいです。
5.ウズラ卵の黄身だけをセンターに落とせば、ユッケ風にもなります。
6.バルサミコがなければ、レモン汁などで代用してください。

桃とモッツアレラチーズのはさみ和え

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
62
回 「桃とモッツアレラチーズのはさみ和え」

桃とモッツアレラチーズのはさみ和えと「酔鯨 純米大吟醸 吟麗プレミアム」

夏真っ盛りとなりました。蒸し暑い毎日に夏ばてされている方も多いのではないでしょうか。ぜひすっきりとしたお酒で癒やされていただければと思います。今回ご紹介するのは酔鯨酒造さんの新商品「酔鯨 純米大吟醸 吟麗プレミアム」です。酔鯨といえば、スキッとキレのある味わいで多くのファンを持っているブランドですが、この新商品は、今までこだわってきた熊本酵母に酔鯨らしさを失わない程度に高知酵母をブレンドし、いい感じの華やかさも加わりました。使用米は松山三井。価格も、純米大吟醸で3000円(1.8L)を切る、懐にも優しいお酒です。

桃とモッツアレラチーズのはさみ和え

お料理は、火を使わない切るだけの「桃とモッツアレラチーズのはさみ和え」です。えー、お酒のおつまみにフルーツ?!と抵抗がある方もいるかとは思いますが、吟醸酒には桃をはじめメロンやバナナ、梨、パイナップルなど、いわゆるフルーティな香りがあり、食べてみると意外としっくりといくんです。白和えなどではよくフルーツは使われていますが、イタリアンでも桃やイチゴを使ったパスタなど、料理にもフルーツは欠かせない存在です。旬の桃をたっぷりと使って、是非作ってみてください。桃は、中国では不老長寿の仙果とされており、クエン酸やリンゴ酸は疲労回復にも効果がありますので夏ばてにもいいんです。フレッシュタイプのモッツアレラチーズとともに是非召し上がってください。


<材料>2人分
桃(250g程度)1個
モッツアレラチーズ 1/2~2/3個
塩少々
好みのハーブ(今回はデイル) 少々
 
<作り方>
1.桃は皮をむき、食べやすい大きさに切る。
2.モッツアレラチーズは、浸かっていた水を捨て、桃に合わせた大きさに切っておく。
3.器に交互に並べ、上から軽く塩を振り、好みでハーブを飾る。

<ワンポイントアドバイス>
1.桃はカットしてあまり甘くないようなら、蜂蜜などをかけてください。
2.ハーブは今回使用したディルのほかに、ミントや万能ネギでも結構です。
3.モッツアレラチーズは必ずフレッシュタイプを購入してください。
4.桃の変色が気になる方は切ったらレモン汁を少しかけると良いでしょう。
5.オリーブオイルをかけてサラダふうに召し上がっても良いでしょう。

鯛の塩昆布〆

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
43回 「鯛の塩昆布〆」

特別純米 若鶴雄山錦

新年おめでとうございます。七草も召し上がってそろそろ御屠蘇気分から本調子が戻り始めたころでしょうか。
年末年始はお酒とのご縁が一段と深くなる時期ですが、今回ご紹介する「特別純米 若鶴雄山錦」は温度帯、料理を選ばず万能に寄り添ってくれるとても優秀なお酒のひとつです。2013年スローフードジャパンでは極上燗酒部門で金賞も受賞しています。
雄山錦はなじみの少ない酒米かもしれません。立山連峰の主峰”雄山”とその山々が錦に染まる時期に収穫されることから名づけられたという富山県のオリジナル酒造好適米で、倒伏に強く、心白も大きく、もろみに溶け易い特徴を持っています。ちょうど若鶴の蔵近くが雄山錦の主産地、砺波平野です。45度でふわっとアルコール感あるパンチのきいた味わいがきますが、1,2分後二口目を飲めば、柔らかな口当たりで米本来の優しい味わいが全面にでてきます。

年末は御節、年明けは初釜の出張料理と、私にとって年末年始は1年で最も忙しい時期ですが、仕事が終わってほっと一息、自宅での晩酌はとにかく簡単にちゃっちゃっとアテを作りたい、そんなときに大活躍なのが塩昆布です。旨味成分グルタミン酸が豊富なので、それだけでもちびちびといけるのですが、ちょっと白身魚のお刺身が残った時などに乗せたりかけたりしていただくと、魚の持っているイノシン酸とあいまって旨味が倍増してくれます。ほんの1分もかからずできてしまう、最高のアテです。塩昆布の塩分がありますので、醤油も必要ありません。


<材料>2人分
鯛刺身(柵でも) 70g
塩昆布 適宜
山葵 適宜
 
<作り方>
1.鯛は柵ならそぎ身にする。
2.塩昆布を数本1に巻く。
3.皿に盛り付け、山葵とともに食す。

<ワンポイントアドバイス>
1.塩昆布で巻いたら、数分置いてから食べたほうが昆布がやわらかくなって食べやすい。
2.鯛以外にも白身魚なら何でも向きます。