ポークソテー リンゴソースかけ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
80回「ポークソテー リンゴソースかけ」

寒さと乾燥で、インフルエンサが猛威をふるっています。
予防には手洗いとうがいをまめにするしかないようです。また疲れやストレスを翌日に残さず免疫力を上げるのも大事ですね。ストレス解消には、適度な晩酌が一番です。今月は、岡山の利守酒造さんの新酒「酒一筋 純米吟醸しぼりたて」をご紹介します。この時期にしか味わえない搾りたての新酒は、はじけるようなフレッシュ感いっぱいです。味わいも利守酒造さんらしいしっかりとしたパンチと伸びある味わいで、お燗でも楽しめることでしょう。
使用米はもちろん岡山の酒米、雄町。最近では”オマチスト”と呼ばれる熱狂的なファンも増えましたが、長稈で育てるのが難しい米のため、一時は途絶えていたのです。その復活に尽力したのが利守酒造さんなのです。「地米・地の水・地の気候風土」この三拍子が揃ってはじめて本物の「地酒」を造れるのだ、という思いを実現するのには並大抵のご苦労ではなかったかと思います。
雄町の魅力は何といっても米の旨味。テロワールを感じつつ、ぜひじっくりと味わっていただきたいと思います。

「酒一筋 純米吟醸しぼりたて」とポークソテー リンゴソースかけ

さて、このパンチあるお酒に合わせる料理は、やはり肉。「ポークソテー 林檎ソースかけ」にしました。旬の林檎を刻んでソースにし、きりっと〆めています。また林檎の持つフルーティな香りはお酒の中にもあり、香りの同調も楽しめます。

ポークソテーリンゴソースかけ

<材料>(2人分)
豚ロース 150g
塩・胡椒 少々
小麦粉 少々
サラダ油 少々
バター 大さじ1
林檎 1/4個
はちみつ・醤油 各大さじ1

<作り方>
1.肉は軽く筋切りしてからに塩・胡椒し、小麦粉を薄くまぶす。
2.フライパンにサラダ油を敷き、1を両面焼く。大体7ミリ程度の厚さの肉で表3分、裏2分です。
3.肉を取り出し、バターを加え、7ミリ程度に切った林檎を炒め、透明感が出てきたらはちみつと醤油で調味し、2にかけて召し上がってください。

<ワンポイントアドバイス>
1.林檎はどんな種類でも結構ですが、炒めて調味をしたら食べてみて、酸味が足りないようならレモン汁を少々加えてください。
2.今回はソテー用のやや厚めのロース肉を使用しましたが、好みで薄切り肉でも大丈夫です。

タルトフランベ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
76回「タルトフランベ」

10月に入り、やっと秋めいてまいりましたが、今年は本当に災害の多い年で地震や大型台風が次から次へとやってきています。これから造りという時期に、たくさんの蔵元様にも甚大な被害が出ております。今月ご紹介させていただきます藤井酒造さんでも先般の西日本豪雨災害で六千本ものお酒を破棄されたとのことです。手塩にかけたお酒を破棄せざるを得ないのは断腸の思いかとお察しいたします。
さて、ご紹介するお酒ですが、味わい系純米大吟醸の「龍勢 ゴールドラベル」です。これは藤井酒造さんの得意とする生もと系で作られており、味わい深くまさに”食中酒”です。酒米は山田錦。きりっと辛口で酸もしっかりしていますので、ぜひフレンチやイタリアンで試していただきたいです。

龍勢 ゴールドラベル

ということで、合わせる料理はフランスはアルザス地方のおふくろの味「タルトフランベ」です。おうちによって作り方もさまざまで、チーズを使う使わない、台の生地にイーストを入れる入れないなど本当にいろいろあって、それぞれにこだわりがあります。
今回は気軽にできるよう、市販の冷凍パイ生地を使いました。あとは玉ねぎとベーコンだけでできます。味付けもベーコンの塩味で十分なのでいりません。15分程度できてしまうちょっとおしゃれな一品です。

タルトフランベ
龍勢 ゴールドラベルとタルトフランペ

あれ?ピザみたいと気がつかれた方も多いと思います。トマトソースとチーズなしのピザですね。私も初めて食べたときは形も四角く薄くてサクサクしているので、横浜のピザみたいだなぁと思いました。せっかくなのでお酒も温めて、ベーコンの脂とパイ生地のバターと龍勢がお口で溶け合う瞬間、ぜひ味わってください。


<材料>2人分
冷凍パイシート(20×10cm)…1枚
ベーコン…50g
玉ねぎ…1/3個
胡椒少々(好みで)

<作り方>
1.玉ねぎはスライスして、1~2分レンジで加熱しておく。
2.ベーコンは食べやすい大きさに切っておく。
3.パイシートに1と2を置き、15分程度オーブントースターで色よく焼き上げ、好みで胡椒を振って食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.パイシートが手に入らなければ、食パンや春巻きの皮でもできます。その場合はバターをぬって使ってください。
2.チーズを乗せたり、卵を落としたりしても美味しいです。
3.念のため簡単な台の作り方を記しておきます。材料は中力粉100g、水50cc、オリーブオイル大さじ1、塩少々。これを混ぜて良く練って1時間程度休ませてから薄く延ばして使ってください。

手羽先の醤油焼き

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
64
回 「手羽先の醤油焼き」

手羽先の醤油焼きと「二兎 純米 山田錦六十五」

朝夕の涼しさに、うろこ雲に、秋を感じる今日この頃ですね。お酒も常温(冷や)でいただくのにぴったりの季節がやってきました。
今回ご紹介するのは、愛知県・丸石醸造さんの「二兎 純米 山田錦六十五」です。丸石醸造さんは、1690年創業の由緒あるお蔵で、所在地の岡崎市は「八丁味噌」の産地として、また徳川家康をはじめとする三河武士のふるさととしても有名です。
さて、かわいい2羽の兎がトレードマークのこの二兎ブランド、〝二兎追うものしか二兎を得ず″のコンセプトから来ています。HPによりますと、「味」と「香」、「酸」と「旨」、「重」と「軽」、「甘」と「辛」。二律背反する二つのコトガラが最高のバランス・味わいになるように試行錯誤を繰り返し、丸石の酒造りに合う米「雄町」と「山田錦」の二つを選んだとのこと。キレイでいて旨味と甘みを豊かに感じ、そして余韻の軽さを求めているそうです。
確かにしっかりとした味わいのなかにキレがあって、後味は軽快。香りも穏やかで食中にはぴったりです。最近メキメキと飲食店で見かけるようになったのもうなずけます。

手羽先の醤油焼き

合わせる肴は、「手羽先の醤油焼き」にしました。愛知発祥の居酒屋さんで、スパイシーな手羽先の唐揚げを出している人気店がありますが、揚げ物ですとちょっとハードルが上がるかなと”焼き”にしました。鶏の皮から脂が出て、少量の油でもかりっと美味しく焼けます。
夏の減退をここで取り戻すべく、もりもりとかぶりつきつつ、キリっとした二兎を召し上がってください。


<材料>2人分
鶏手羽先 10本
漬け地 (醤油40CC、酒・味りん各大さじ1、おろし生姜小さじ1)
サラダ油 小さじ1
煎り胡麻 適宜
 
<作り方>
1.手羽先はさっと洗って、裏側に骨に沿って切り込みを入れ、漬け地に20分は漬けておく。
2.フライパンに薄くサラダ油を敷き、1をしっかりふいて皮目から入れ、蓋をして5分焼き、反対側も同様に焼く。
3.好みで煎り胡麻を振って召し上がってください。今回は獅子唐を添えました。

<ワンポイントアドバイス>
1.漬け地に漬けるときは、ポリエチレンの袋に入れると裏返したりしなくて便利です。
2.ピリ辛が好きな方は、漬け地に豆板醤を小さじ1/2加えるか、焼いてから七味や黒胡椒を振ってください。
3.鶏は水分が多く、最も火の通りにくい肉の一つです。火加減は中火にして蓋を閉めて蒸し焼きにしてしっかり火を通してください。
4.もし余ったら、翌日ほぐしてサラダや玉子焼きなどに入れても美味です。
5.残った骨や皮からは良い出汁が出ます。10本分の手羽先ガラに4カップ(800cc)ほど水を加えて、ネギや生姜、ニンニクなど好みの香辛野菜を入れ、沸騰後10分程度煮出してからスープや味噌汁などに使ってください。

生ハムとクリームチーズ、貝割れ大根和え

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
58回 「生ハムとクリームチーズ、貝割れ大根和え」

生ハムとクリームチーズ、貝割れ大根和えと「雪の茅舎 秘伝山廃 純米吟醸」

今年はなかなか温かくならず、お花見の幹事様も大変だったかと思いますが、気が付けばもう葉桜となって、あちこちに若葉が茂り、薫風の気配すら感じますね。

年度初めということもあり、いろいろと飲む機会も多いかと思いますが、日本酒ビギナーにもベテランの飲ん兵衛さんにもきっと喜んでいただける秋田県・齋彌酒造店様の「雪の茅舎 秘伝山廃 純米吟醸」を今月はご紹介したいと思います。山廃というとヘビーな味わいを思い浮かべる方も多いかと思いますが、このお酒は、ほのかな吟醸香ときりっと締まった味わいで非常にバランスがよく、「ちょっと山廃は・・・」と敬遠している方にこそ試していただきたいお酒です。この蔵の高橋杜氏については「美酒の設計」という本にもなっており、独特の理念に基づいた酒造りが詳しく書かれているので、ぜひご一読をお勧めします。

合わせるお料理は、”和えるだけ”の究極簡単レシピで、調味もなし、調理時間は3分でOKな「生ハムとクリームチーズ、貝割れ大根和え」です。生ハムの塩分と、クリームチーズのミルキーさ、貝割れ大根のぴりっとくる刺激がバランス良く、山廃の持つヨーグルト様の香りがチーズと同調します。栄養的にもバランス良く、とてもよいおつまみかと思いますので、是非お試しください。


<材料>2人分
生ハム 30g
クリームチーズ 20g
貝割れ大根 1/2パック
 
<作り方>
1.貝割れ大根は洗い、生ハム、クリームチーズとともに食べやすい大きさに切っておく。
2.1をざっくりと和える。
 
<ワンポイントアドバイス>
1.貝割れ大根のほかにもクレソン、パクチー、万能ネギなどでも美味しくできます。苦みがある野菜だと特にマッチします。
2.お好みでレモン汁を搾ったり、旬のワカメなどを加えてもいいですね。
3.チーズはフレッシュタイプがマッチしますが、お手元になければ粉チーズでもOKです。
4.生ハムは切り落としなどで十分です。

和風ビーフシチュー

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54回 「和風ビーフシチュー」

龍力純米 熟成古酒1999

いよいよ今年も残すところあとわずかと成って参りました。ぐっと寒さも本格的になって来ましたね。今年は秋が短くていきなり冬になったかと思えば、春めいた天気もあったりで、かなり体調を崩されている方を見かけます。宴会も多い季節で正月休み前のハードな仕事の合間に忘年会が目白押しの方も多いかと存じます。どうぞお燗酒で体をいたわってあげてくださいね。
さて、今月はじわじわとファンを増やしつつある熟成酒をご紹介します。兵庫県姫路市のお蔵、本田商店様の「龍力純米 熟成古酒1999」です。17年古酒とは思えないきれいな琥珀色のお酒ですが、キャップをあけると本領発揮。黒糖やシナモンなどのスパイシーな香りが複雑に混じってしてまいります。アルコール度数も16度とやや高めなので、一口含むとパンチのある風味がぐっと立ってきて、雄町米ならではの旨味もあり、熟成酒好きには堪えられないのではないでしょうか。当然、ユニークな風味が様々な温度毎に楽しめます。一番香り味わいともにでるのが43~45度くらいの間でしたが、さらに数度上げますときりりと締まってまいりますし、飛び切り燗まで上げても面白いと思います。”通好み”のお酒ですので、あなた好みの適温をどうぞ見つけてください。なお、本田商店の本田社長は、長期熟成酒研究会の会長もされており、熟成酒に対して一方ならぬ思いがあり、その魅力をもっともっと伝えたいと日夜頑奮闘しておられます。さて、この熟成酒には合わせたのはビーフシチュー。コクのある熟成期間の長い八丁味噌仕立てのシチューです。季節の野菜をたっぷりいれてお作りください。時間はかかりますが、レシピは簡単です。


<材料>2人分
シチュー用牛肉 150g
玉ネギ 1/2個
人参 30g
蕪 1個
椎茸 2個
水 2C
八丁味噌 大さじ1.5
ドミグラスソース 大さじ3
塩・胡椒 少々
小麦粉 少々
 
<作り方>
1.肉に塩・胡椒し、小麦粉を振って、深めのフライパンに油少々を敷き、肉の表面に焼き色をつける。
2.1に水を注ぎ、沸騰するまでは強火にし、アクを引いてから弱火にして蓋をしめて1時間コトコト煮ていく。
3.玉ネギと蕪はくし切りに、人参は一口大、椎茸は軸をとっておく。
4.牛肉に竹串をさしてすっと通ったら、3を加えてさらに15分程度煮て、野菜が柔らかくなったら、ドミグラスソースと八丁味噌を加えさらに数分煮る。
 
<ワンポイントアドバイス>
1.好みで砂糖少々加えて味を調整してください。酒粕大さじ1程度いれてもさらにとろみとこくがでます。
2.どうしても早く召し上がりたい時は、コマ肉を買ってきて同様にしていただくと最初の煮込み時間が1/4ほど短縮できます。
3.ドミグラスソースがない場合は、ケチャップととんかつソースを2:1でいれてください。

過去のレシピはこちらから

即席焼き南蛮漬

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
52回 「即席焼き南蛮漬」

いなば鶴 純米酒 生もと 強力

やっと涼しくなってまいりましたね。空気が乾燥して心地よい季節になってきました。皆様、すでにひやおろしは召し上がって頂けたかと思いますが、今月はかなりパンチのあるお酒をご紹介しましょう。鳥取県中川酒造さんの「いなば鶴 純米酒 生もと 強力」です。その名のとおり、パワフルな味わいのお酒です。強力とはお米の名前で、鳥取県のみで栽培している酒造好適米です。一時は栽培の難しさなどから姿を消しましたが平成に入り復活をとげ、現在ではその米に魅せられた蔵が増えてきました。中川酒造さんはその復活に尽力したお蔵で、「地元にしかない米と水で醸すことこそ、地酒ではないか」と、非常に地域性ににこだわった酒造りをしています。このお酒は、75%精米で米の旨味をしっかり残し、生もとつくりなので酸も蓄えていて、アルコール度数15度とは思えないボディ感です。温度をあげるほどにシャープになっていき、きりっと締まってまいります。肉の脂がたっぷりの酢豚や、モツ料理などにも向く、たくましいお酒です。

いなば鶴のボディにはやはり油や酢がきいたがっつりした味わいの料理があうので、手軽なソテー用豚肉を使った南蛮漬にしました。南蛮漬は好きなんだけど、時間がかかるからとか、キッチンが油で汚れるからいやとか、上手く揚げられないなどというお話をよく聞きます。ならば揚げなければいいのではと思いついたのが、この焼き南蛮漬。茄子のほかにも銀杏や栗といった秋の味覚を入れても美味しいですよ。これも前回同様、比率で覚えましょう。出汁5:酢2:みりん1:淡口1です。残ったら冷蔵庫に入れて翌日のおかずに。しっかり味がしみてまた美味しいです。


<材料>2人分
ソテー用豚肉 200g
たまねぎ 1/2個
ピーマン 1個
茄子 1本
唐辛子 1本
片栗粉 適宜
サラダ油 適宜
漬け地:出汁100cc、酢40cc、みりん20cc、淡口20cc
 
<作り方>
1.玉葱はスライスしておく。
2.ピーマンは乱切りしておく。
3.茄子は皮目に細かい切り込みを入れてから乱切りにしておく。
4.ソテー用の豚肉は4等分にし、片栗粉を薄くつけておく。
5.フライパンに油をしき、肉、ピーマン、茄子をそれぞれ焼く。
6.鍋に漬け地の材料を入れて沸騰させ、熱いうちに小口切りした唐辛子、玉葱、焼き上がった肉、ピーマン、茄子を入れて20分程度つけ込んでから食べる。

<ワンポイントアドバイス>
1.唐辛子がなければ、一味を振ってもいいです。
2.茄子は必ず皮目から、油を足して焼いてください。色鮮やかに仕上がります。

ミルフィーユ味噌カツ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
49回 「ミルフィーユ味噌カツ」

常きげん 純米吟醸 風神

いよいよ夏本番ですね。毎日真夏日が続きますが、体がまだ暑さについていけてなくて、かなりだるい方、多いのではないでしょうか。つい冷たいビールに手が伸びてしまいますが、夏場こそ、お燗で体を温めて発汗を促したいもの。今回はきりっとしたシャープなキレが特徴の石川県・鹿野酒造「常きげん 純米吟醸 風神」をご紹介します。常きげんといえば、ずっと根強いファンをもっているブランドですが、やはりその味わいの安定性やどんな温度でも美味しいあたりなのでしょう。この純米吟醸は推奨温度が常温、冷酒あたりですが、お燗にするとぐーっと隠れていたうま味がでてきて楽しいです。やや高めな45~50度くらいがキリっとさがまして、このお酒には合いました。

さて、合わせる料理は熟成粕入りの「ミルフィーユ味噌カツ」にしました。八丁味噌と熟成粕の濃厚な風味と豚の脂、大葉のさっぱりさがあいまってたまりません。不足しがちなビタミンB群も豚肉にはたっぷりです。熟成粕(練り粕)は、意外と知られていないのですが、漬け物などに使用するために蔵で数ヶ月寝かせた粕で、メイラード反応によってうっすら茶色くなり、柔らかで扱いやすいです。ちょうど今頃から売り出されるのですが、手に入らなければ、味噌と大葉だけでも十分美味しいですよ。


<材料>2人分
豚ロース薄切り 200g
大葉 10枚
熟成酒粕吟醸留粕 50g
八丁味噌 大さじ1
卵 1個
小麦粉 適宜
パン粉 適宜
揚げ油 適宜
 
<作り方>
1.豚ロースに大葉、粕、味噌を交互には重ねていく。
2.1に小麦粉→溶いた卵→パン粉とまぶして170度の油でゆっくり焼き揚げにする。
3.食べやすい大きさに切って、好みでスダチなどしぼって食す。

<ワンポイントアドバイス>
1.油は1cmくらいで大丈夫。揚げ焼きの要領です。
2.片面3分は動かさないこと。何度も返していると衣が取れてしまいます。
3.衣をつけるときに、ぎゅっと力を込めてしまうと、挟んだ味噌や粕がでてきてしまうのでそっと優しくまぶしてくださいね。

ポークリエット

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
47回 「ポークリエット」

大七 生もと純米 楽天命

若葉がまぶしい季節になりました。夏も近づく八十八夜も過ぎて、いよいよ本格的な田植えのシーズンにもなって参りますね。今年のお米も無事に育っておいしいお酒になるよう祈るばかりです。
さて、今月は大七酒造さんの純米酒の最高峰「楽天命」をご紹介したいと思います。2007年醸造で木桶仕込みの生もとです。生もとならではの奥行きのある味わいとキレ、そしてかすかに木桶の香りもあり、熟成のもたらすまとまり感が抜群です。現在では若手醸造家を中心に木桶仕込みをされるお蔵も増えてきました。一筋縄ではいかない木桶の天然素材の魅力が、醸造家たちの心を動かしているのではないかなと思います。ぬる燗でどうぞ。

すきっとした酸の切れ味あるお酒には、やはり脂の料理が合います。ポークリエットというと豚の塊をかってきて、さらにラードでコトコト煮て・・・とかなり家庭で作るのはハードルが高いかと思うのですが、今回は普通に売っている豚バラ肉と日本酒で簡単に作ります。さらに酒粕を入れてクリーミーに仕上げました。特に大七酒造さんのとろける酒粕はパッケージも使いやすく、柔らかいので伸ばす必要もなくすぐに使えて便利ですし、やはり同じ蔵の素材を使うとマリアージュしやすいですよね。ちょっと時間はかかりますが簡単ですし、作り置きできますので、ぜひ晩酌の定番料理にしてください。


<材料>2人分
豚バラ肉 300g
塩 小さじ1/2
コショウ 少々
ニンニク 1かけ
酒 300cc
たまねぎ 1/2個(70g程度)
ベーコン 30g
ローリエ 1枚
とろける酒粕 50g
ピンクペッパー 適宜
 
<作り方>
1.豚バラ肉は適当に切って、塩コショウする。

2.ベーコンも適当に切っておく。
3.タマネギは荒みじんに切っておく。
4.ニンニクは皮をむいておく。
5.鍋に豚バラ肉を入れ、火をつけてゆっくりと加熱して、全体が白っぽくなったら2~4を加えて、ローリエも入れる。
6.さらに数分炒めてタマネギに透明感がでたら酒を加え、強火にして浮いてきたアクをとったら、弱火にして水分がほぼなくなるまでコトコトと煮ていく。
7.鍋を冷水で急冷したところに酒粕を加え、フードプロセッサーにかけてなめらかにする。
8.器に盛って、クラッカーなどに塗って食べる。好みでピンクペッパーなどを添える。

<ワンポイントアドバイス>
1.ベーコンを加える事によって、味に深みとかすかなスモーク香がついて、肉の臭みが気になりません。
2.できればすぐに食べずに器に入れて空気に触れないようにラップを密着させて1時間くらい冷蔵庫で寝かせてから召し上がると、味も落ち着きよりおいしく食べられます。
3.とろける酒粕でない場合はお酒で少し柔らかくしてから加えてください。

ローストビーフ

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
42回 「ローストビーフ」

黒松仙醸 燗熟純米

年の瀬も押し迫ってきましたね。車も人も急ぎ足でまさに”師走”です。例年になく温かい日が多いですが、朝夕はぐっと冷えこんで、寒暖の差で体調を崩されている方も多いかと思います。体に優しいお燗酒でぜひ自身のお体労ってあげてください。今回ご紹介するのは来年創業150周年となる長野県伊那市高遠町の「黒松仙醸 燗熟純米」。まさにお燗酒のためのお酒といっていいネーミングですね。使用米は信州の酒造好適米ひとごこちを麴米にも掛け米にも使って、吟醸スペックの60%まで研いている特別純米です。常温ですと甘やかな感じですが、 ひとたび燗に致しますと、ぐーんとボリュームとキレが出てまいります。人は寒くなりますと、体温を維持するためにカロリーの多い味の濃いものを欲しますので、
まさに今のシーズンにうってつけの味わいあるお酒です。45度くらいの上燗でどうぞ。

クリスマスシーズンでもありますので、料理は「ローストビーフ」にしてみました。肉の塊の表面を焼いたら、密閉できる袋に入れ、あとはお湯にどぼんと漬けておくだけでちょうど良い火の通りになります。コツはまず肉を常温に戻しておくこと。そしてお湯は沸騰させない
小煮立ちの状態に入れることです。うっすらと温かい肉からしみでる肉汁と黒松仙醸の濃醇な味わいが溶け合いますよ。お肉に火が通るまでに作れるソースも2種ご紹介しますね。ほかにも塩と山葵、ポン酢、色々お試しください。余ったお肉は刻んでガーリックライスに入れたり、サンドイッチの具にしても美味しいです。


<材料>2人分
牛もも肉 500g
塩 小さじ1/3
胡椒 少々
サラダ油 適宜
クレソン 1袋
ホースラディッシュ 適宜
 
<作り方>
1.肉はにしっかりめに塩胡椒し、30分程度常温におく。
2.フライパンにオイルを敷き、表面を転がしながら強火で焼き色を着ける。
3.ジップロックなど密閉できるポリ袋に2を入れて80度の湯に入れて浮き上がってこないように重い落し蓋をし、20分程度冷めるまで置く。
3.ローストビーフをスライスし、すりおろしたホースラディッシュ、脇にクレソンを置き、好みのソースでどうぞ。

<ワンポイントアドバイス>
1.ローストビーフがお湯に浸かっている間にできるソースを2種紹介します。

味噌ソース:八丁味噌大さじ2、仙台味噌大さじ1、みりん大さじ2、酒大さじ1、砂糖大さじ1、胡麻油小2、ラー油少々
醤油ソース:醤油・米酢各小1、サラダ油大2、ごま油小1、粒マスタード・胡椒少々

※味噌ソースは鍋に味噌、みりん、酒、砂糖を入れてよく混ぜてから火に掛け、砂糖が溶けてツヤが出てきたら火を止めてごま油とラー油を加えます。醤油ソースはただあわせるだけです。

牛肉の柳川風

入江亮子氏のおうち酒簡単レシピ
40回 「牛肉の柳川風」

牛肉の柳川風と「いなば鶴 特別純米 ろくまる強力」

いよいよ秋本番。1年のうちで最も過ごしやすい季節、澄み切った秋晴れの空はまさに清秋ですね。きのこや栗、柿、サンマ、いくら、鮭、戻りカツオなど、食材も一気に秋一色ですね。気温が25度以上になるとアイスクリームが売れ始めるというのはよく知られていることですが、秋冬料理の代名詞でもあるおでんは、18度以下になると良く売れるようになるそうです。お酒も空気が乾燥して過ごしやすくなってくると、少し旨味が乗ったものをじっくりとお燗で飲みたくなってきますよね。
さて今回ご紹介するのは、そんな秋の嗜好にぴったりの中川酒造「いなば鶴 特別純米 ろくまる強力」です。商品名の”ろくまる”とは精米歩合60%の意味です。強力とは酒米の名前で、大正時代に鳥取で在来種から選抜され、県の推奨品種としてよく使われていたのですが、長かんのため、育成に手間がかかることなどから、戦後途絶えていたのでした。それが平成に入り見事復活、特に中川酒造さんでは「強力(米と酒)をつくる会」を発足し、米つくりから一般の方に参加してもらって、より鳥取の酒文化を理解してもらう活動もを行っています。この強力、関係者にお話を伺うと、まさにお燗にぴったりの品種だそうです。確かに42~45度くらいでじわじわ味わいにボリュームがでてきます。かなり常温とはイメージが違ってきますので、その瞬間をどうぞ見つけて楽しんでくださいね。

柳川といえばドジョウが思い浮かびますが、牛肉も美味しいですよ。ゴボウの土の香りと相性が抜群です。卵でとじるとマイルドになりますし、冷めにくいというメリットもあるんです。


<材料>2人分
牛肉 100g
ごぼう 70g
卵 2個
万能ねぎ 1本
出汁 1cup
みりん 大さじ1
醤油 大さじ1
砂糖 大さじ1

<作り方>
1.
牛肉は食べやすい大きさに切っておく。
2.ゴボウは笹がいて水に放っておく。
3.ねぎは小口に切っておく。
4.鍋に出汁を入れ調味し、1を入れ、数分煮てから2を加える。
5.牛肉の色が変わって来たら、割りほぐした卵を入れ、1分程度で火を止め、ネギをかける。

<ワンポイントアドバイス>
1.冷凍してあるお肉などでも美味しく作れます。お肉がない時はナスの薄切りで作ってもなかなかいけますよ。
2.卵を入れるタイミングは具をある程度食べてからでも大丈夫です。
3.薬味はネギや三つ葉などがなければ、七味とうがらしや山椒の粉でも代用できます。